マーケットメーカーに関する新ガイドライン
暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、マーケットメーカーに関する新たなガイドラインを3月25日に公表した。同ガイドラインでバイナンスは、トークンのローンチや上場を行うプロジェクトに対し、マーケットメーカーの身元や契約内容の開示などを求めている。
マーケットメーカーは、取引所において継続的に売買注文を提示することで流動性を提供する主体だ。新規上場銘柄などでは価格の安定や取引の円滑化を支える役割を担う一方、プロジェクトとの関係性が不透明になりやすい領域でもある。
今回のガイドラインでバイナンスは、プロジェクトに対し、マーケットメーカーの法人情報や契約条件などを上場プラットフォームへ報告することを求めた。また、利益分配モデルや保証利益モデルの取り決めについては禁止するとしている。これらは、公正な取引と整合しないインセンティブを生む可能性があるためだ。
さらに、トークンの貸付契約についても、貸し出したトークンの用途を明確に定義する必要があるとされた。マーケットメーカーとの契約では、役割や取引パラメーター、コンプライアンス要件を明示し、上場後も継続的に監視することが求められる。
バイナンスは、マーケットメーカーの行動に関する警戒サインとして、トークンの供給スケジュールと矛盾する売却や、一方向に偏った取引、複数取引所にまたがる同時売却、価格変動を伴わない出来高の増加などを挙げた。これらの行為は、価格の安定性や市場の信頼性を損なう可能性があるとしている。
同社は、マーケットメイクは本来、流動性の向上やスプレッドの縮小を通じて市場の健全性を支えるものだと説明。一方で、不適切な行動は長期的な市場の持続可能性に悪影響を及ぼす可能性があると指摘した。
またバイナンスは、マーケットメーカーの活動を継続的に監視し、不正行為が確認された場合にはブラックリスト化を含む措置を講じる方針も示している。
ユーザーに対しては、新規上場銘柄や価格変動の大きい資産を取引する際、市場環境や不自然な取引パターンに注意するよう呼びかけた。
参考バイナンス
画像:Reuters