コインベース、コミュニティ主導の資金調達支援オンチェーンプラットフォーム「Echo」を約3.75億ドルで買収

Coinbaseが「Echo」買収

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、コミュニティ主導の資金調達を支援するオンチェーンプラットフォーム「エコー(Echo)」を買収したと10月21日に発表した。買収額は約3億7,500万ドル(約569億円)で、現金と株式の組み合わせで行われたとのこと。

エコーは、プライベートトークンセールとセルフホスト型のパブリックトークンセールを可能にするプラットフォーム。発表によると、同プラットフォームはローンチ以来、約300件の取引を通じて累計2億ドル(約303億円)超の資金調達を支援してきたという。

今回の買収により、コインベースはプロジェクトのローンチから資金調達、セカンダリー取引までのライフサイクルを一貫して支援するフルスタックソリューションを構築しているとのこと。また、コインベースはエコーのインフラを活用しつつ、サポート範囲をトークン化証券やRWA(実物資産)へ段階的に拡大していく予定だという。

コインベースはまず、エコー提供のパブリック販売ツール「ソナー(Sonar)」を介した暗号資産トークンセールから統合を開始するとのこと。ちなみに、ソナーはプラズマ(Plasma)のネイティブトークン「XPL」のトークンセールを支援した実績がある。

さらにエコーは、コインベースが今年7月に買収したトークン管理プラットフォーム「リクイファイ(Liquifi)」のトークン作成・キャップテーブル管理を効率化する機能を補完するという。これらが組み合わさることで、トークン発行体と投資家をライフサイクル全体で支援できる体制が整うとのこと。

キャップテーブル管理とは、誰がどれだけのトークンや株式を保有し、その付与・移転・ロックアップやベスティング期間(受取の権利が確定するまでの期間)などの状況までを一括管理する機能を指す。

ちなみに今回の買収発表と同日、コインベースがエコー創業者コビー(Cobie)氏のポッドキャスト「アップオンリー(UpOnly)」に紐づくNFT「アップオンリーNFT(Up Only NFT)」を購入したと同社CEOブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)氏がXで報告した。

なお、同NFTの購入額が2,500万ドル(約37.9億円)であることが、ブロックチェーンデータサイト「イーサスキャン(Etherscan)」上の取引記録で確認できる。

参考:コインベースイーサスキャン
画像:iStocks/b14ckminus

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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