グレースケールがヘデラ(HBAR)現物ETFをSECに申請、ライトコイン(LTC)・ビットコインキャッシュ(BCH)の現物ETF転換も申請

GrayscaleがHBAR・LTC・BCHをETF化へ

米暗号資産(仮想通貨)運用会社グレースケール(Grayscale)が、「Grayscale Hedera Trust ETF」、「Grayscale Litecoin Trust」、「Grayscale Bitcoin Cash Trust」に関する申請書を9月9日に米証券取引委員会(SEC)へ提出した。

「Grayscale Hedera Trust ETF」申請

「Grayscale Hedera Trust ETF」は、暗号資産(仮想通貨)ヘデラ(HBAR)の現物価格に基づくETF(上場投資信託)。グレースケールは今回、同ETFの登録届出書「S-1申請書類(FORM S-1)」をSECへ提出。上場時にはティッカーシンボル「HBAR」として取引される予定だ。

また、同日付でSECは投資信託「Grayscale Hedera Trust」をETFに転換するための規則変更案「19b-4申請書類(FORM 19b-4)」の審査期限を最大60日延長した。SECは、11月12日までに同規則変更案の承認または不承認を決定するとのこと。SECは当初、同規則変更案の可否を9月13日までに判断する予定だった。

なお同規則変更案は、米ナスダック(Nasdaq)によって2月28日付でSECへ提出されており、3月17日付で審査が開始されていた。

「Grayscale Litecoin Trust」・「Grayscale Bitcoin Cash Trust」申請

「Grayscale Litecoin Trust」と「Grayscale Bitcoin Cash Trust」は、いずれも2018年3月1日から認定投資家向けにグレースケールで提供開始され、それぞれライトコイン(LTC)およびビットコインキャッシュ(BCH)の現物価格に連動する投資信託だ。両信託とも、コインデスク(CoinDesk)が提供する各暗号資産の価格指数に基づき、1株当たりのNAV(純資産価値)が算出されている。

グレースケールは今回、両信託をETFに転換するための「S-3申請書類(FORM S-3)」をSECへ提出した。S-3申請書類は、シェルフ登録(総合発行登録)に用いられる公式書式で、あらかじめ上限まで登録することで市場環境に応じて分割発行が可能となる制度だ。

申請書類によると、両信託は米シカゴの証券取引所NYSEアーカ(NYSE Arca)への上場を予定している。両信託は上場に際し、それぞれ「Grayscale Litecoin Trust ETF」、「Grayscale Bitcoin Cash Trust ETF」へ名称を変更し、ティッカーシンボルは現行と同じく「LTCN」と「BCHG」が引き継がれる予定だ。

なお「Grayscale Hedera Trust ETF」、「Grayscale Litecoin Trust ETF」、「Grayscale Bitcoin Cash Trust ETF」の信託受託者(トラスティ)は、米デラウェア州のCSCデラウェアトラスト(CSC Delaware Trust)、保管機関(カストディアン)はコインベースカストディ(Coinbase Custody)、管理者(アドミニストレーター)および名義書換代理人(トランスファーエージェント)はBNYメロン(The Bank of New York Mellon)が指定されている。

またグレースケールは9月5日、暗号資産チェーンリンク(LINK)の投資信託「Grayscale Chainlink Trust(GLNK)」をETFに転換するためのS-1申請書類をSECへ提出していた。

※2025.9.12 9:00 本文の内容に誤りがありましたので、修正しました。

参考:Grayscale Hedera Trust ETF 1Grayscale Hedera Trust ETF 2Grayscale Litecoin TrustGrayscale Bitcoin Cash Trust
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。