イーサリアムのテストネット「Holesky」、サポート終了へ

Holeskyがサポート終了へ

イーサリアム財団(Ethereum Foundation:EF)が、イーサリアムのテストネット「ホルスキー(Holesky)」のサポート終了について9月1日に改めて通知した。ホルスキーで実施される次期大型アップグレード「フサカ(Fusaka)」完了後の2週間で同テストネットはシャットダウンされ、サポート終了となる見込みだ。

ホルスキーは、ステーキングインフラとバリデータ運用の大規模なテストを目的として設計されたイーサリアム最大のパブリックテストネットだ。

2023年に立ち上げられた同テストネットでは、2024年3月に実装された「デンクン(Dencun)」や今年5月に実装された「ペクトラ(Pectra)」といったアップグレードにてテストが実施された。

ただし2月24日に実施されたホルスキーでのペクトラ実装時に、多くのバリデータがオフラインとなり停止状態になっていた。その後ネットワークは復旧したものの、バリデーターの問題を解決するのに1年ほどかかる見込みとなったため、新テストネットの「フーディー(Hoodi)」が3月に立ち上げられた。

これを受けEFは3月、ホルスキーを含めたテストネットについて、それぞれの役割に応じたサポート期間およびその終了時期の計画を発表していた。

ホルスキーのシャットダウンおよびサポート終了に伴い、今後ステーキング業者とインフラプロバイダーは、ホルスキーの問題対処のために立ち上げられたフーディーへ移行する必要がある。フーディーでは、最新のバリデータセットを提供し、ペクトラの全ての機能をサポートし、さらに今後実施されるフサカ(Fusaka)アップグレードを有効にするという。

またホルスキーを利用していたアプリケーションおよびツール開発者は、同テストネットの代わりに「セポリア(Sepolia)」を使用する必要があるとのことだ。

なおホルスキーのサポート終了後の各テストネットの役割として、セポリアがアプリケーションとツールの開発用、フーディーがバリデーターとステーキングプロバイダーのテスト用、「エフェメリー(Ephemery)」が28日ごとにリセットされる軽量バリデータライフサイクルテスト用となっている。

参考:イーサリアム財団
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。