米国初、チェーンリンク(LINK)とトランプ(TRUMP)の現物ETFがSECにS1申請

LINKとTRUMPの現物ETFが申請

暗号資産(仮想通貨)チェーンリンク(LINK)および、トランプ(TRUMP)の現物価格に連動するETF(上場投資信託)に関する登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」が、それぞれ8月26日付で米証券取引委員会(SEC)に提出された。

LINKとTRUMPに特化した1933年証券法に基づく現物ETFのS-1申請は、いずれも米国初となる。TRUMPのETFについては、今年1月にレックスオスプレイ(REX-Osprey)が「REX-Osprey TRUMP ETF」をフォームN-1Aにて申請している。

LINKの現物ETFを申請したのは、米暗号資産運用会社ビットワイズ(Bitwise)で、ETFの名称は「Bitwise Chainlink ETF」。同ETFはLINKの現物価格に連動する投資信託だ。またTRUMPの現物ETFを申請したのは、暗号資産投資企業カナリー(Canary)で、ETFの名称は「CANARY TRUMP COIN ETF」。TRUMPの現物価格に連動する投資信託となっている。

SECに提出された書類によると、両ETFの信託受託者(トラスティ)には、米デラウェア州を拠点とするサービスプロバイダーのCSCデラウェアトラスト(CSC Delaware Trust)が指定されている。

現時点では、両ETFのティッカーシンボルおよび上場予定の取引所は未定だ。また資産管理者(アドミニストレーター)、証券代行(トランスファーエージェント)、保管機関(カストディアン)、現金管理者(キャッシュカストディアン)の担当機関についても現時点で明記されていない。

ただし、LINKの保管機関(カストディ)についてはコインベースカストディ(Coinbase Custody)が担当予定とされている。一方、TRUMPの保管機関については現時点で明記されていない。

なお今回のS-1申請書は、ETF承認のための第1ステップの届出書となる。次の段階は「19b-4申請書(Form 19b-4)」の提出となり、SECが同書類を受理次第、今後の審査を経て「S-1申請書」の最終承認または却下が決定される。

インデックス型現物ETFとAVAX現物ETFのS-1申請が提出

カナリーは8月22日に「CANARY AMERICAN-MADE CRYPTO ETF」のS-1申請書類をSECに提出している。

このETFは、米国内で創設・発行・運営されている暗号資産で構成された「Made-in-America Blockchain Index」に連動するポートフォリオに投資することを目的としている。米国の証券取引所シーボーBZX(Cboe BZX)取引所への上場が予定されている。

同インデックスには米国でローンチされた暗号資産や、トークンの過半数が米国内でマイニング・ミントされたもの、プロトコルの主要な運営拠点が米国内にあるものが組み込まれている。インデックスの算出と管理は、コインデスク・インデックス(CoinDesk Indices)が担当している。

さらに同日、暗号資産運用会社グレースケール(Grayscale)も暗号資産アバランチ(AVAX)の投資信託である「Grayscale Avalanche Trust」をETFに転換するため、S-1申請書をSECに提出した。

参考:Bitwise Chainlink ETFCANARY TRUMP COIN ETFCANARY AMERICAN-MADE CRYPTO ETFREX-Osprey TRUMP ETF
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。