Google Playストア、暗号資産取引サービスやウォレットにライセンス取得を義務化、日米含む15の地域で対象

米国、EU、日本含む15カ国が対象

米グーグル(Google)の提供するGoogle Playストアが新たなポリシーを発表し、暗号資産(仮想通貨)取引サービスやソフトウェアウォレットはアプリ公開前にライセンスを取得するよう求めている。8月14日に各社が報じた。

今回定められたポリシーを、グーグルは、「ユーザーにとって安全でコンプライアンスを遵守したエコシステムを実現するため」具体的なガイドラインを定めたとしている。

また、ポリシーは、米国、欧州連合(EU)、日本を含む15の地域で対象となる。

米国においては、「デベロッパーは、(a)FinCEN にマネーサービスビジネス(MSB)として登録され、かつ州にマネートランスミッターとして登録されている、または(b)連邦もしくは州の認可を受けた金融機関であること」とされ、EUは「デベロッパーは、関連する国の管轄当局から、暗号資産市場規制(MiCA)に基づく暗号資産サービス プロバイダ(CASP)として認可されていること。MiCA 以外の国レベルの制限や要件を含め、その他すべての現地の法的要件も遵守していること」と注意書きがされている。

なお、MSB登録には、厳格な資金洗浄防止(AML)、テロ資金供与防止(CTF)、顧客確認(KYC)枠組みへの準拠が求められる。

日本の項目では「デベロッパーは、金融庁に暗号資産取引サービスプロバイダとして正式に登録されていること」と記されている。

今回の発表によれば、ノンカストディアルウォレットは、このポリシーの対象外だという。

また、アップルが提供する日本のApp Storeからは今年2月に、金融庁より警告された海外暗号資産取引所のアプリが削除されている。

Google Playストアのポリシーは、金融活動作業部会(FATF)の2021年ガイドライン「暗号資産および暗号資産サービス提供者に対するリスクベースアプローチ」に沿って変更されているとの見方もある。

FATFの推奨事項は加盟国に対して拘束力を持ち、違反した場合、その国がブラックリストまたは監視を強化するグレーリストに指定される可能性がある。

参考:バリュークリエーション
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者