バイナンスがスペインBBVAと連携、顧客資産を米国債で保管し取引所外管理へ=報道

BinanceがBBVAと連携

海外大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、スペインで第3位の規模を持つビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)と提携したと、英「フィナンシャルタイムズ(FT)」が8月8日に報じた。

事情に詳しい関係者によればBBVAは最近、バイナンスでは数少ない独立系カストディアン(保管機関)のひとつとして業務を開始したとのこと。2022年末のFTX破綻をきっかけに、独立したカストディ(保管)手段の需要が高まる中で行われた。

FTによると、今回の提携はバイナンスユーザーがバイナンスのプラットフォーム外で資産を保有可能にする取り組みの一環として実施されたという。

関係者によると、バイナンスとBBVAのカストディ契約は、顧客資金が米国債としてBBVAに預けられ、それをバイナンスが取引の証拠金として受け入れる流れだという。これには「第二のFTX」を防ぐ狙いがあるとされている。FTXは顧客資金を不正に流用したことをきっかけに2022年に破綻している。

また、2023年に米当局から過去最大の制裁金を科されたバイナンスは、BBVAによる資産保管を提供することで、投資家からの安心感を得る狙いだ。

バイナンスは2023年11月、マネーロンダリング対策の不備を認め、約43億ドル(当時約6,370.3億円)を超える罰金の支払いを命じられた。前CEOチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao:CZ)氏も同様の容疑を認めてCEO職を辞任し、禁錮4カ月の判決を受けた。

参考:フィナンシャルタイムズ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。