ジャック・ドーシー、P2Pオフラインメッセージングアプリ「bitchat」リリース

暗号化メッセージングアプリ「bitchat」公開

米決済企業ブロック(Block)社を率いるジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が、分散型P2P(ピアツーピア)メッセージングアプリ「ビットチャット(bitchat)」をリリースしたと7月7日にXで発表した。

「ビットチャット」は、BLE(Bluetooth Low Energy)によるメッシュネットワークを構築し、スマホ同士が直接つながることでオフラインでもメッセージ送信ができるアプリとのこと。これにより災害時やネット規制下でも同アプリで通信が可能だという。

なおBLEとは、従来のBluetoothに比べて消費電力を大幅に抑えた通信規格である。またメッシュネットワークとは、複数のデバイスが互いに直接つながり合い、情報をやり取りするネットワーク構造のことだ。

また「ビットチャット」で送受信されるすべてのメッセージは、エンドツーエンドの暗号化により保護されているとのこと。

さらに、通信距離は最大300メートル以上とされている。メッセージは、近くにいる他のユーザーのデバイスを経由して送られるため、直接届かない相手ともメッシュネットワークを通じて通信できるとのことだ。

機能面では、メッセージを永続的に保存できる「お気に入りシステム(Favorites System)」、特定ユーザーに通知する「@メンション」、トピックごとにチャット参加できる「ルーム(#Rooms)」、暗号化されたパスワードルーム(Password Rooms)などが用意されているとのこと。

またプライバシー面においては、アプリ内のサーバーやアカウント、データ収集を一切行わない設計が採用されているという。

現在「ビットチャット」は、アップル(Apple)提供のアプリテストシステム「テストフライト(TestFlight)」でベータ版として提供されている。

今後のアップデートでは、Wi-Fiダイレクト(Wi-Fi Direct)機能の追加が予定されており、通信速度や接続範囲の向上が見込まれるようだ。

画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。