イーサリアム大型アップグレード「Dencun」が2つめのテストネットに実装完了、残すは「Holesky」

DencunがSepoliaに実装完了

イーサリアム(Ethereum)の次期大型アップグレード「デンクン(Dencun)」が、テストネットの「セポリア(Sepolia)」に実装された。これによりメインネットでの同アップグレード実施までに行われるテストネットへの「デンクン」実装は、残すところ「ホルスキー(Holesky)」のみとなった。

今回の「セポリア」でのアップグレードは、「エポック132608」となる1月30日22:51(日本時間31日7:51)に予定通り実行されており、その後問題なく稼働しているとのこと。

なお前回の「ゴエリ(Goerli)」テストネットにおいては、アップグレード実施後にクライアントに関する問題が発生し、直ちに修正がされていた。

残すところあと1つとなった3つめのテストネット「ホレスキー」での「デンクン」実装は、「エポック29696」となる2月7日11:35(日本時間同日20:35)に実施される予定だ。

このアップグレードが無事に終了すれば、メインネットへ「デンクン」が実装される流れとなる。

「デンクン」アップグレードは、実行層(EL:Execution Layer)の「カンクン(Cancun)」アップグレードとコンセンサス層(CL:Consensus Layer)の「デネブ」アップグレード、この2つのアップグレードを合わせた名称だ。

なお「デンクン」で注目されているのは実行層の「カンクン」アップグレードで実装されるEIP-4844「プロトダンクシャーディング」導入だ。

「プロトダンクシャーディング」は、イーサリアムのノードが一時的にオフチェーンデータにアクセス可能になる技術。これによりネットワークスループットが向上し、トランザクション料金の削減やスケーラビリティが大幅改善し、レイヤー2ネットワークがより低コストでトランザクションを発行可能になることが期待されている。

関連ニュース

images:Ethereum

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【5/17話題】スラッシュがSlash Vプリカ SHOP開始、SECのSAB121覆す決議案が可決など

スラッシュが「Slash Vプリカ SHOP」開始、暗号資産でVプリカ購入可能に、米上院、SECの暗号資産会計ルール「SAB121」を覆す決議案を可決、インド証券取引委員会、暗号資産取引の監督に前向き、準備銀行とは対照的に、仏証券監督当局、投資家にBybitの無登録営業を警告、KuCoin、ナイジェリアの規制準拠に向け一部サービスを停止、米CME、ビットコイン現物取引の提供検討か=報道、リップル、「XRP Ledger」をコスモスのインターチェーンに接続、マスターカードがカーボンクレジットのトークン化における概念実証完了、スタンダードチャータード銀行らと、DTCC、大手銀行らとファンドのトークン化推進する「Smart NAV」の実証実験完了。チェーンリンク活用で