パクソス、米ドルステーブルコインPAXの名称を「USDP」に

パクソス、米ドルステーブルコインPAXの名称を「USDP」に

暗号資産インフラ企業の米パクソス(Paxos)が、同社発行の米ドルステーブルコイン「Paxos Standard(PAX)」を改名し「Pax Dollar(USDP)」にしたことを8月24日に発表した。なおこのUSDPはその発行者とトークンの両方がニューヨーク金融管理局(NYDFS)に規制監督されている。

そしてパクソスのブログによれば、USDPの準備金(裏付け資産)は100%現金および現金同等物で構成されているとのことだ。同様の動きとして、サークルとコインベース設立のセントレが8月22日に米ドルステーブルコイン「USDC」の準備金を現金(米ドル)と短期米国債に限定する方針を発表している。

ちなみにサークル社は8月6日にUSDP、USDC、USDTの準備金に関する比較レポートを公表している。

パクソスはUSDPを社会浸透させていく狙いとして「私たちは、スマートフォンやインターネット接続があれば誰でもアクセスできるオープンなデジタル経済の初期段階にいます。USDPを採用することで、今日の金融機関や消費者にとって、より効率的で瞬時の取引が可能になります。

現在、人類のほとんどが簡単にインターネットにアクセスできますが、金融システムについてはそうはいきません。数十億の人々が世界の基軸通貨であるドルにアクセスできず、世界で17億人以上の成人が銀行口座を持っていません。USDPはこのような状況を変え、規制されたデジタル・ドルをどこにでもあるものにするために重要な役割を果たします」とブログで説明している。

パクソスは決済大手のペイパルと資本関係にあり、ペイパルの暗号資産事業のカストディを担っていることから、今後ペイパルが暗号資産事業を拡大していき、ペイパル加盟店での商取引においてUSDPが採用される可能性が考えられる。

参考:パクソス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Who_I_am

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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