WWW考案者ティム・バーナーズ=リー、サザビーズにてソースコードをNFT販売

ティム・バーナーズ=リー、サザビーズにてソースコードをNFT販売

ウェブの父、ワールド・ワイド・ウェブの考案者であるティム・バーナーズ=リー(Tim Berners-Lee)氏が、30年前のワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web:WWW)のソースコードをNFTとしてサザビーズのオークションに出品することを6月15日に発表した。オークションは6月23日から6月30日まで開催される予定となっている。

NFTは「This Changes Everything」と名付けられている。このNFTには1990年10月3日から1991年8月24日の間にティム・バーナーズ=リー氏が書いた3つの基本的な言語およびプロトコルであるHTML、HTTP、URIのソースコード約9,555行のタイムスタンプ付きファイルなどが含まれている。

サザビーズは約11万円(1,000ドル)からの入札でオークションを開始する予定で、オークションの収益は、World Wide Web Foundationを通じて、バーナーズ=リー氏と妻のローズマリー・リース(Rosemary Leith)氏が支援する活動に寄付されるとのことだ。

ティム・バーナーズ=リー氏はリリースにて「30年前、私はあるものを作りました。その後、世界中の膨大な数の協力者の助けを得て、人類にとって強力なツールとなりました。私にとってウェブの最も優れた点は、コラボレーションの精神です。

私は未来を予測することはしませんが、ウェブの利用、知識、可能性がオープンであり続け、私たち全員が、まだ想像もつかないような次の技術的変化を革新し、創造し、起こすことができるようになることを心から願っています。

NFTはそれがアート作品であれ、このようなデジタルな人工産物であれ、この領域における最新の遊び心のある創造物であり、存在する中で最も適切な所有権の手段です。ウェブの背後にある起源をパッケージ化する理想的な方法なのです」とコメントしている。

サザビーズのサイエンス・ポピュラーカルチャー部門のグローバルヘッドであるカサンドラ・ハットン(Cassandra Hatton)氏は「過去数世紀の間に、ガリレオによる太陽中心性の証明、グーテンベルクによる印刷機の発明、アインシュタインの相対性理論など、人類は現代に至るまでパラダイムシフトを次々と経験してきましたが、World Wide Webの誕生ほど私たちの日常生活に大きな影響を与えたものはありませんでした。

ティムの発明は、情報の共有を民主化し、新しい考え方や交流の方法を生み出し、お互いにつながっていられるようにすることで、新しい世界を創造しました。このユニークなオークションは、ティム卿の画期的な功績を称えるものであり、NFTにより、コレクターはついに究極のデジタル工芸品を所有する機会を得ることになります」とコメントしている。

参考:Sothebys
デザイン:一本寿和
images:iStocks/maciek905

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この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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