【追加取材】米サザビーズにて日本を代表するアーティスト池田亮司氏のNFTアートが販売、発行はスタートバーン(代表取締役 施井泰平)

米サザビーズにて日本を代表するアーティスト池田亮司氏のNFTアートが販売、発行はスタートバーン

世界的なビジュアルアーティストで電子音楽作曲家の池田亮司氏のデジタルアート作品が、スタートバーンの提供するNFT「Startrail Registry Record(SRR)」として発行され、米大手オークションハウスであるサザビーズ(Sotheby’s)のNFTセールにて販売される予定であることが5月31日に明らかになった。

この作品「A Single Number That Has 10,000,086 Digits」は、サザビーズのセール「Natively Digital: A Curated NFT Sale」にて6月3日から6月10日の間で展示される。

「Startrail Registry Record(SRR)」とはスタートバーンが提供するアートブロックチェーンインフラ「Startrail(スタートレイル)」上で発行されるNFT(作品登録証)のことである。ちなみにこの作品のSRR IDは「98227972」となっており、5月14日に発行された。

池田亮司氏は「本作では、スタートバーン社のNFTであるSRR(Startrail Registry Record)を使用しており、Polygon(ポリゴン)と呼ばれる新しいLayer2ソリューションを採用しており、その取引コストはEthereumのものよりも0.0001%まで削減されています。それに伴い、消費電力も大幅に削減され、より持続可能なものとなりました」とコメントしている。

編集部のコメント

「Startrail(スタートレイル)」は、イーサリアムの標準規格「ERC721」に準拠したNFTである作品登録証「Startrail Registry Record(SRR/スタートレイル・レジストリー・レコード)」を発行・移転するプロダクトです。

「Startrail」によって、これまできちんと管理されていなかったアート作品の来歴(所有歴)や展示・販売歴などの情報をブロックチェーンを用いて管理できるようになります。

(追記:6月3日13時40分)

あたらしい経済編集部はスタートバーン株式会社 代表取締役最高経営責任者 (CEO)の施井泰平氏へ取材を行った。

スタートバーン代表取締役の施井泰平氏へ取材

-池田さんの作品がサザビーズにてNFTセールされるまでの経緯を教えてもらえますか?

池田亮司さんとは、彼が所属するギャラリー「TARO NASU」を経由して最初にコンタクトを取りました。弊社が提供するプロダクトや、特にアート業界固有のエコシステムを意識した設計について説明し、今後何かご一緒しようという話になりました。

ちょうどその時点で、セールの件はオフレコだったものの、池田さんはサザビーズからの出品依頼を受けるかどうか思案中だったようです。きちんとキュレーションされたセールなので参加するのはやぶさかではないものの、NFT作品やそのマーケット自体に様々な疑念があったようでした。

その後サザビーズのセールの話が進む中、サザビーズ側は今回出品される全ての作品のミントおよびカストディのために既に別の仲介事業者を選定していましたが、池田さんからこの出品についても弊社を経由したいと任命をいただきました。

それから直前まで、池田さんからの疑問に対していろいろと協議を進めるなかで、最終的にスタートバーンの姿勢に賛同していただき、我々が協力させていただくことになりました。 Polygon環境での出品が初めてであったこと、Startrailの運用が特徴的であったことが議題に上がりましたが、最終的にはサザビーズのページ上にある「Condition Report」に詳細を記載することで合意しました。

結果的に、環境負荷の問題や現状の市場の過度な盛り上がりに対して、これまで池田さんが考えてこられたアーティストの姿勢を示すことができる結果になったのではと考えています。

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解説動画

参考:スタートバーン
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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