スイスの時計メーカーブライトリング(Breitling)がブロックチェーン利用のデジタル証明書を発行

スイスの時計メーカーブライトリング(Breitling)がブロックチェーン利用のデジタル証明書を発行

スイスの高級腕時計メーカーであるブライトリング(Breitling)が同社の提供する腕時計に対してイーサリアムを利用したデジタルパスポートの発行を行うことを10月13日に発表した。

ブライトリングの腕時計には物理的な証明書と保証書が付属されているが、ブロックチェーンを用いたデジタルパスポートを発行することにより、それらを電子的に管理できるようになる。さらに所有権の証明や移転、修理履歴の参照などもデジタルパスポートを用いてスマートフォン上から行えるようになる。これらの機能により、ブライトリングは消費者に対して製品のトレーサビリティ、透明性、取引可能性を提供できるようになるとのことだ。

ブライトリングは今回のデジタルパスポート発行に際し、ブロックチェーンを利用して高級品のデジタル証明を実装することを目的とするプロトコルである「アリアニー(Arianee)」を利用しているとのこと。

アリアニーのプロトコルはイーサリアムのノンファンジブルトークン(NFT)を利用してデジタル証明を行っており、これまでにもファッションブランドのデジタル証明やアート作品の所有権の証明などに利用されている。

現時点ではブライトリングのデジタルパスポートは新製品にのみ適用されている。購入者は製品に付属する保証カードのQRコードをスキャンすることにより、製品のデジタルパスポートをダウンロードできるとのこと。以前に製造された腕時計についてもユーザーが自身で登録する形で2021年1月以降には順次適用される予定とのことだ。

編集部のコメント

今回の発表は新製品にのみ適応されるとのことですが、今後これらの商品が二次流通された際にブロックチェーン証明書の有無がどのように価格など価値に影響するのか、世界的に認知されているラグジュアリーブランドの取り組みだけに、注目です。

コメント:小俣淳平(あたらしい経済)

(images:iStock/antoniokhr)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

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