ステーブルコイン発行とデジタルアセットの保管体制を強化
SBIホールディングスとSBI新生銀行など4社が、SBI新生信託銀行とSBIクリアリング信託の合併契約締結を10月29日に発表した。
SBI新生信託銀行を存続会社、SBIクリアリング信託を消滅会社とする吸収合併方式で、効力発生日は今年12月31日を予定する。合併には、金融庁と関東財務局から必要な認可を得ることが前提となる。
今回の合併は、信託・カストディ(資産の保管・管理)業務に関するグループ内の知見やノウハウを集約し、SBI新生信託銀行をデジタル金融分野の中核として強化することが目的だ。
SBIクリアリング信託は、2023年7月に暗号資産(仮想通貨)の現物を対象とする信託の引き受けを開始した。一方、SBI新生信託銀行は今年6月、信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」の発行を開始している。JPYSCの流通は、SBI VCトレードが担っている。
合併後、SBI新生信託銀行はステーブルコインの発行に加え、各種デジタルアセットやトークンのカストディサービスなど、金融インフラ機能の提供を進める方針だ。
SBIグループは、現実資産(RWA)のトークン化や、トークンを用いた取引・決済の拡大を見据えている。その基盤となるステーブルコインの実用化やカストディ機能の提供を進め、デジタル金融分野での競争力と収益基盤の強化を目指すという。
合併後のSBI新生信託銀行の資本金は、現在の50億円から53億円となる見込み。株主の持株比率はSBI新生銀行が51%、SBIホールディングスが49%のまま変わらず、商号や代表者、事業内容にも変更はない。
SBIホールディングスとスターテイルグループが共同開発したJPYSCは、トークン化資産の取引や国際決済などへの活用が想定されている。
JPYSCは今年6月24日、SBI VCトレードの口座内限定で先行提供が始まった。ただし、本稿執筆時点(10月30日)において同取引所では、外部ウォレットとの入出庫には対応していない。
SBI VCトレードは、信託型ステーブルコインをパブリックチェーン上で流通させる際の、関係法令・税務実務上の取り扱いの整理が必要としている。これらの整理後、監督当局の確認を前提に、パブリックチェーン上で流通できる体制への移行を目指す方針だ。
なおSBI新生信託銀行の開示によると、9月30日時点のJPYSCの発行残高は約200.7億円となっている。
参考:SBI
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