ムーンショットAI、「Kimi K3.1 Pro」提供開始。コーディング評価でClaude Opus 5.5に迫る

高速版も同時提供、学習済みモデルのパラメータは11月4日までに公開へ

中国のAI開発企業ムーンショットAI(Moonshot AI)が、AIモデル「Kimi K3.1 Pro」の提供開始を10月23日(日本時間24日)に発表した。同モデルは、コーディングや3D制作、金融調査などの能力が強化されたとのことだ。

同モデルは、同社のウェブサービスやモバイルアプリ、業務向けの「Kimi Work」、開発支援ツール「Kimi Code」、APIを通じて提供されている。また同社は、出力速度を通常版の約2〜3倍に高めた高速版「Kimi K3.1 Pro Highspeed」も同時に提供開始した。

「Kimi K3.1 Pro」は、既存モデル「Kimi K3」に追加学習を施したモデルだ。同社は、強化学習に投入する計算資源を大幅に増やしたと説明している。また、一度に扱える情報量の上限にあたるコンテキスト長は100万トークンに対応する。トークンは、AIが文章などを処理する際の単位だ。

同社が公表した評価結果によると、コーディングエージェントの性能を測る「Terminal-Bench 4.0」で、同モデルは65.7%を記録したとのこと。比較対象として掲載された「Claude Opus 5.5」の66.4%に対し、0.7ポイント差に迫ったという。

「Terminal-Bench 4.0」は、コマンド操作を通じて実際の作業環境に近い課題を解決する能力を評価するベンチマークだ。同社は「Kimi K3.1 Pro」を「Claude Code」の実行環境で評価している。比較対象のスコアは、各社の発表や同ベンチマークの公式ランキングなどから引用したと伝えられている。

コーディング以外では、文章やスケッチ、参考画像をもとにした3Dモデルの作成にも対応するとのこと。同社によると、3D制作ソフト「Blender」やCADソフト向けのスクリプトを生成・実行し、形状や材質、シーンの配置などを調整できるという。金融分野でも、財務資料の分析や金融モデルの作成、投資調査などへの活用が想定されている。

なお、同社は学習済みモデルのパラメータ(重み)を11月4日までに公開する予定だ。「重み」とは、AIが学習を通じて調整した数値データを指す。利用者は必要なソフトウェアや計算環境を用意することで、公開された重みを使って自らの環境でモデルを動かせる。

参考:ムーンショットAI・APIドキュメント
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。