キルギス、金裏付けステーブルコイン「USDKG」の事業終了へ

保有者に法定通貨またはUSDTへの交換を案内

キルギス政府が支援する、金を裏付け資産とした米ドル連動型ステーブルコイン「USDKG」の運営元が、同プロジェクトの活動終了を公式サイトで告知した。

公式通知によると、今回の終了は2026年8月20日付のキルギス閣議命令第639-т号に基づくもの。ブロックチェーン上の活動も終了の対象となる。

同命令では、企業への国家の関与を最適化し、国有資産の管理効率を高めることが目的として示されている。

USDKGの保有者は、保有トークンを法定通貨または米ドル連動型ステーブルコイン「USDT」に交換するため、運営元のメールアドレス「hello@usdkg.com」へ問い合わせることができる。公式通知では、交換の期限や対応する法定通貨、具体的な手続きは示されていない。

USDKGは、2025年11月20日に初回発行が行われた。発行主体は、キルギス財務省傘下の国営企業バーチャル・アセット・イシュアー(Virtual Asset Issuer)だ。初回発行では、トロン(TRON)上で5,000万トークンが発行された。金を裏付け資産としつつ、価格は1USDKGあたり1米ドルに連動する設計となっていた。

英国政府は2026年5月26日、USDKGの発行会社を対ロシア制裁の対象に指定していた。英国政府の制裁通知には、同社の別名として「USDKG」、「USDKG.com」も記載されている。

英国政府は同社について、ロシア政府にとって経済的重要性のある事業を通じて、同政府を支援するか、同政府から利益を得ていると疑う合理的な根拠があると説明している。制裁には、資産凍結や信託サービス、インターネットサービスに関する制限などが含まれる。

なお、USDKGの公式終了通知では、英国による制裁がプロジェクト終了の理由であるとは説明されていない。

また、キルギス中央銀行(National Bank of the Kyrgyz Republic:NBKR)は、ブロックチェーンセキュリティ企業サーティック(CertiK)と9月9日に覚書(MOU)を締結している。サーティックは9月14日、この協力が同行のCBDC(中央銀行デジタル通貨)プロジェクト「デジタルソム(Digital Som)」の安全性や、デジタル資産の監督に関する枠組みとなると発表した。

両者は、セキュリティ評価やサイバーセキュリティ、マネーロンダリング・テロ資金供与対策(AML/CFT)、デジタル資産のカストディ(保管)、ライセンス要件などに関する協力を検討するという。また、継続的なリスク監視や規制上の監督を強化するため、サーティックの監督・コンプライアンス対応ソリューションの導入も検討するとのことだ。

参考:USDKG公式終了通知・キルギス閣議命令第639-т号
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。