理解不足や安全性への懸念が課題、銀行などへの信頼が購入意向に影響
全米暗号通貨協会(National Cryptocurrency Association:NCA)が、米国の暗号資産(仮想通貨)未保有者の意識をまとめた調査報告書「2026 Crypto Readiness Report」を10月6日に発表した。NCAは、消費者向けに暗号資産の教育活動を行う非営利団体だ。
調査は、NCAの委託を受けた米調査会社ハリス・ポール(The Harris Poll)が実施した。2026年6月24日から7月1日にかけて、暗号資産を保有していない米国の成人2,014人を対象にオンラインで行われた。回答は、年齢や性別、世帯収入などが実際の人口構成に合うよう、必要に応じて補正されている。
NCAの別の調査報告書「2026 State of Crypto Holders Report」では、米国の成人の暗号資産保有者は約6,700万人と推計されている。今回NCAは調査回答を基に、2026年中に購入する意向がある未保有者を3,300万人超と推計した。また、過去12カ月間に購入を検討した未保有者は約4,200万人とされた。これらの未保有者数は、調査時点の回答に基づく推計だ。
未保有者の59%は、暗号資産に関心があるか、受け入れる姿勢を示した。内訳は、「懐疑的だが柔軟に考えている」が24%、「関心はあるが何から始めればよいか分からない」が17%、「購入する適切な時期を待っている」が11%、「近いうちに購入すると見込んでいる」が7%だった。一方、41%は暗号資産を積極的に避けていると回答した。
2026年中の購入意向がある未保有者の購入理由では、「投資先の分散」が41%で最多だった。続いて「商品やサービスの購入」が26%、「代金や報酬をより早く受け取れること」と「24時間365日、自分の資金にアクセスできること」がそれぞれ24%だった。
一方、暗号資産を保有しない主な理由は、「理解不足」が48%、「セキュリティや詐欺への懸念」が43%だった。購入に安心感を持つために必要な変化としては、「分かりやすい情報」が26%、「詐欺からの保護強化」が25%で上位となった。
既存の金融機関への信頼も、購入意向に影響することが示された。未保有者の36%は、銀行や退職資産の運用口座、決済アプリなど、信頼する金融サービスを通じて提供されれば、暗号資産を購入する可能性が高まると回答した。
また、金融アドバイザーを利用している未保有者のうち、76%はアドバイザーの推奨があれば暗号資産を学ぶ可能性が高まり、66%は購入する可能性が高まると回答した。
NCAのスチュアート・アルデロティ(Stuart Alderoty)会長は、未保有者の購入を妨げる大きな要因として理解不足を挙げ、教育の重要性を強調した。NCAは無料の学習ポータルやポッドキャスト「Crypto, Explained」などを通じ、暗号資産の仕組みや安全な利用方法に関する情報を提供している。