米コインベース、カナダで暗号資産の無期限先物など提供開始

カナダの対象投資家に米CFTC規制下のデリバティブを提供

米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、一定の要件を満たすカナダの投資家向けに、暗号資産の無期限先物や期限付き先物などのデリバティブ商品の提供を開始した。コインベースが9月2日に発表した。

今回の提供開始により、対象となる投資家は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)などを対象とする23種類の無期限先物および期限付き先物を取引できる。このほか、コインベースは金、銀、原油など5種類の商品先物や、暗号資産市場の値動きを追跡する指数「コインベース50インデックス(Coinbase 50 Index:COIN50)」などの指数先物も提供する。

なお、同社の無期限先物は、月次や四半期の満期を設けない一方、5年の満期が設定された長期先物だ。

これらのデリバティブは、暗号資産や株式、商品などの原資産の価格を基準として価値が決まる金融商品だ。原資産を直接保有せずに価格変動へのエクスポージャーを得られるほか、保有資産の価格変動リスクを抑えるヘッジにも利用される。

今回のデリバティブ商品は、コインベース・フィナンシャル・マーケッツ(Coinbase Financial Markets:CFM)を通じて提供される。CFMは、米商品先物取引委員会(CFTC)に登録された先物取引業者(Futures Commission Merchant:FCM)だ。先物取引業者は、顧客から先物取引の注文を受け、取引に必要な証拠金を取り扱う事業者を指す。

コインベースがCFMを通じてこれらの商品を提供する背景には、カナダにおける暗号資産デリバティブの取引環境がある。コインベースによると、これまでカナダのトレーダーが暗号資産デリバティブを利用する際には、規制されていないプラットフォームや海外のプラットフォームに頼ることが多かったとのことだ。同社はこれにより、カナダで暗号資産先物を直接提供する初の主要な暗号資産ネイティブ・プラットフォームになると説明した。

また今回提供される先物には、1契約あたりの取引規模を小さくした「ナノサイズ」の契約が採用されている。これにより、通常より少ない初期資金で先物取引を行える。最大10倍のレバレッジにも対応し、ロングとショートの双方のポジションを取ることができる。

コインベースは提供開始に伴う期間限定の料金として、対象となるカナダの投資家に、1取引あたり0.02%に加え、1契約あたり0.11ドル(約17円)の手数料を適用する。

参考:コインベース
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。