フル・セイル、Sui上のボールトで資金損失を確認。スイッチボードのオラクル侵害の可能性調査

Full Sailでセキュリティインシデント

スイ(Sui)上でDeFi(分散型金融)サービスを提供するフル・セイル(Full Sail)が、スイッチボード(Switchboard)のオラクルが侵害された疑いを受け、フル・セイルのボールト(Vault)に影響するセキュリティインシデントを調査していると8月29日に発表した。

フル・セイルは、同社のボールトで資金損失が発生したことを確認している。さらなる損失を防ぐため、オラクルの完全性が回復し、検証されるまで、ボールトへの入出金停止を継続するとのことだ。

スイッチボードは、暗号資産の価格などブロックチェーン外部のデータをスマートコントラクトへ提供するオラクルプロトコルだ。DeFiプロトコルでは、オラクルから取得した価格を担保価値の算定や清算などに利用する。そのため、オラクルが不正確な価格情報を提供した場合、その情報を利用するDeFiプロトコルにも影響が及ぶ可能性がある。

今回問題が疑われているのは、スマートコントラクト開発言語「Move」に対応したスイッチボードの実装だ。スイッチボードは問題を受け、スイのほか、アプトス(Aptos)、アイオータ(IOTA)、ムーブメント(Movement)でもオラクルサービスを停止した。一方、別の実装を利用するソラナ(Solana)では、同様の侵害に関する報告は確認されていない。

ただし、スイッチボードのMove対応実装が実際に侵害されたか、またそれがフル・セイルの資金損失につながったかは確定していない。具体的な原因や損失額、攻撃手法も公表されておらず、両者が調査を続けている。

画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。