ヴァランティスがペンドルと統合、ハイパーリキッドの取引手数料割引市場を開始

Hyperliquidの取引手数料割引市場が開始

リキッドステーキング・取引プラットフォームのヴァランティス(Valantis)が、DeFi(分散型金融)プロトコルのペンドル(Pendle)と統合し、DEX(分散型取引所)ハイパーリキッド(Hyperliquid)の取引手数料割引市場を開始したと8月27日に発表した。

ハイパーリキッドでは、ネイティブトークン「HYPE」のステーキング量に応じて取引手数料が割り引かれる。同取引所によると、10HYPE超のステーキングで5%、100HYPE超で10%の割引が適用されるという。割引率はステーキング量に応じて上昇し、最大ティアでは50万HYPE超をステーキングすることで40%の割引を受けられる。

ヴァランティスによると、従来こうした割引を得るには、HYPEを直接ステーキングする方法が一般的だった。また大手マーケットメーカーやプロトコルの間では、相対取引でHYPEを調達し、割引ティアを引き上げる取引も行われていたという。

今回の仕組みでは、ヴァランティスのリキッドステーキングトークン「stHYPE」と、取引サービス「ヴァランティス・プライム(Valantis Prime)」が活用される。stHYPEは、HYPEをステーキングして報酬を得ながら、DeFiでの流動性を維持できるトークンだ。

ヴァランティス・プライムではstHYPEを活用することで、ハイパーリキッド上の通常のパーペチュアル取引や現物取引に加え、HIP-3に基づき第三者が開設するパーペチュアル市場でも、最大40%の取引手数料割引を利用できるという。

さらに今回のペンドルとの統合により、将来得られる利回りや報酬を受け取る権利を表すstHYPEのイールドトークン(Yield Token:YT)に、取引手数料割引を利用する権利が紐づけられ、ペンドル上で取引できるようになった。ヴァランティスによると、ペンドル上でstHYPEのYTが取引されることで、ハイパーリキッドの取引手数料割引に市場価格が形成されるという。

これによりトレーダーは、HYPEを直接購入・ステーキングすることなく、ペンドルでstHYPEのYTを購入し、ヴァランティス・プライムを通じて取引手数料割引を利用できる。一方でstHYPE保有者は、YTを売却することで、自身が利用しない手数料割引の価値を市場で収益化できるという。

最初の市場は8月27日に開始され、2027年1月28日に満期を迎える予定だ。またヴァランティスとペンドルは、同市場の満期前に後継市場を開設する方針だ。

ヴァランティスが2026年1月1日から4月1日までのパーペチュアル取引を対象に実施した独自調査によると、ハイパーリキッドの上位2万人のトレーダーのうち、HYPEをステーキングしている層は、年換算で約4,000万ドル(約64億円)の取引手数料を削減しているという。

なおHIP-3(Hyperliquid Improvement Proposal 3)とは、第三者がハイパーリキッド上で独自のパーペチュアル市場を開設・運営できるようにする仕組みだ。これにより、暗号資産に限らず、さまざまな資産を参照するパーペチュアル市場を展開できる。

参考:ヴァランティス
画像:PIXTA

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。