オンチェーン市場向けの最良執行指針も提言
ハイパーリキッド・ポリシー・センター(Hyperliquid Policy Center:HPC)が、価格オラクルネットワーク「ピス・ネットワーク(Pyth Network)」の中核貢献企業ドウロ・ラボ(Douro Labs)と共同で、米証券取引委員会(SEC)へコメントレターを提出したと8月17日に発表した。HPCは、分散型デリバティブ取引基盤「ハイパーリキッド(Hyperliquid)」を含むオンチェーン市場について政策提言を行う独立系組織だ。
今回のコメントレターは、SECが8月17日まで意見を募集していた米国株式市場のルール見直し案に対するものだ。両者は、SECが提案している「トレードスルー・ルール(Rule 611)」の廃止を支持するとともに、オンチェーンで取引されるトークン化証券に対応した最良執行(Best Execution)の指針を整備するよう求めた。
SECは今年6月、Rule 611と関連規定を廃止する案を公表した。Rule 611は、複数の市場で同じ株式が取引される中、他市場により有利な価格がある場合に、その価格を飛ばして不利な価格で約定することを防ぐためのだ。SECはあわせて、Rule 611を廃止した場合の最良執行のあり方や、追加の指針が必要かについても市場参加者から意見を求めていた。
HPCとドウロ・ラボは、オンチェーン市場では価格形成や取引の仕組みが従来の証券市場と異なるため、Rule 611をそのまま適用することは難しいと指摘した。このため両者は、Rule 611の廃止を支持するとともに、オンチェーン市場でも最良執行義務を適切に果たせるよう、新たな指針の整備を提言した。
また両者は、オンチェーン市場は技術革新が速いことから、細かな技術要件ではなく、原則ベースの制度設計を採用するよう求めた。あわせて、従来市場の価格指標だけではオンチェーン市場の実態を十分反映できない場合には、独立した価格指標を利用できるようSECへ求めた。
その独立した価格指標の例として両者は、ピス(Pyth)を挙げた。ピスは、価格形成に関与する取引所や取引会社がリアルタイムの価格情報をオンチェーンへ直接配信する価格オラクルネットワークだ。ピスの価格フィードは、ハイパーリキッドの多くの無期限先物市場でも利用されているとのことだ。
このほか共同コメントでは、米国のNMS株式をトークン化した証券についても、米国株式市場のルールであるレギュレーションNMS(Reg NMS)および最良執行義務の対象となることをSECが明確化するよう求めた。両者は、投資家保護は取引がどの台帳で決済されるかによって変わるべきではないとの考えを示した。
The stock market’s rulebook was built for 2005’s technology.
— Hyperliquid Policy Center (@HyperliquidPC) August 17, 2026
The SEC is proposing to retire the trade-through rule and protect investors through best execution: a duty that follows your order to any venue, at any hour.
Together with @DouroLabs we filed a joint comment… https://t.co/ad4KHvgYZD
画像:PIXTA