野村HD傘下レーザーデジタル、L1ジグチェーンの「ZIG」に戦略投資

機関投資家向けオンチェーン金融基盤を共同構築へ

野村ホールディングス傘下のデジタル資産事業会社レーザー・デジタル(Laser Digital)が、レイヤー1ブロックチェーン「ジグチェーン(ZIGChain)」のネイティブ暗号資産「ZIG」へ戦略投資した。ジグチェーンのXアカウントより8月5日に発表された。

ジグチェーンは、資産運用やオンチェーン金融の基盤構築を進めるレイヤー1ブロックチェーンだ。同エコシステムでは、機関投資家向け商品の組成や提供を担う「ジグ・マーケッツ(ZIG Markets)」も展開されている。今回の提携を通じて、レーザー・デジタルとジグチェーンは銀行やファミリーオフィス、資産運用会社などを対象とした機関投資家向けオンチェーン金融基盤の構築を進める。

レーザー・デジタルは、野村グループのデジタル資産事業会社で、暗号資産やRWAなど機関投資家向けデジタル資産事業を展開している。レーザー・デジタルは今回の投資について、機関投資家向けオンチェーン金融インフラの構築を目的としたものだと公式サイトで説明した。

また同社は、ジグ・マーケッツとも提携した。今回の提携では、レーザー・デジタルのリスク管理やガバナンスに関する知見と、ジグ・マーケッツの案件組成や地域市場に関する知見を組み合わせ、機関投資家向け商品の展開を進めるとのことだ。

今回の取り組みの目的は、構造化された商品設計やガバナンスを備えたオンチェーン信用市場を構築することだ。オンチェーン信用市場とは、融資や信用商品に関する組成・提供・取引などにブロックチェーンを活用する市場を指す。

対象には、プライベートクレジットやプライベートエクイティ、不動産などが含まれる。プライベートクレジットとは、銀行融資や公開社債市場を介さず、投資ファンドなどが企業へ直接融資する市場だ。一方、プライベートエクイティは未上場企業へ投資する金融商品を指す。

また、機関投資家向けオンチェーン商品のパイプラインについて、TVL(預かり資産総額)1億ドル(約158億円)超を目標としている。最初の商品は今後数カ月以内に提供される予定だ。

両社は、オンチェーン利回りや実際の金融活動、新興国市場のプライベートクレジットについて、1年以上にわたり協議を進めてきたとのこと。

今回の取り組みでは機関投資家だけでなく個人投資家への提供も視野に入れている。一方、具体的な参加条件や対象地域、最低投資額、ZIG保有者への提供方法などは明らかにされていない。

なお、暗号資産メディア「コインデスク(CoinDesk)」によると、今回の投資額は公表されていないものの数百万ドル規模とみられる。また、両社は湾岸諸国(Gulf States)のプライベートクレジット市場を対象に、イスラム法に適合するシャリア準拠商品の提供も視野に入れていると報じられている。

参考:レーザー・デジタルコインデスク
画像:PIXTA

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。