インド当局、ジャックドーシー手がける「ビットチャット」のGitHub削除を要求

インド当局がGitHubにbitchat関連3URL無効化要求

分散型P2P(ピアツーピア)メッセージングアプリ「ビットチャット(bitchat)」に関連するGitHub上の3件のURLについて、インド内務省傘下のインド・サイバー犯罪調整センター(I4C)が削除・アクセス無効化を求めていたことが分かった。ビットチャットの開発者であるジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が、I4C名義による7月24日および7月23日付の通知書の画像をXで公開した。

同通知書は、インド情報技術法79条3項(b)と2021年情報技術規則3条1項(d)を根拠として、通知の発出から3時間以内に対象URLを削除・アクセス無効化するようGitHubに求めている。ただし、7月27日時点では対象となった3件はいずれもGitHub上で公開が続いている。GitHubはメディア「The Tech Trace」に対し、アカウント所有者への通知と異議申し立ての機会を設けている段階で、削除はまだ行っていないと説明している。

通知書の対象は、iOS・macOS版のソースコードを公開する「permissionlesstech/bitchat」、Android版のソースコードを公開する「permissionlesstech/bitchat-android」、Android版のインストールファイルなどを配布する「permissionlesstech/bitchat-android/releases」の3件だ。

通知書は、ビットチャットが利用者登録や電話番号認証、通信記録の集中管理を必須としていないため、法執行機関による通信傍受や利用者の特定、捜査を著しく妨げると指摘。また、近隣の端末がメッセージを中継する仕組みについて、法に基づく監視の回避や匿名での連絡に悪用される可能性があると説明している。

さらに通知書は、こうした分散型通信プラットフォームが、違法な集会や暴力的な抗議活動、誤情報の拡散、過激化、犯罪の共謀などに利用される恐れがあると指摘した。

ビットチャットは、ブルートゥース・ロー・エナジー(BLE)を利用する分散型P2Pメッセージングアプリだ。近隣の端末がメッシュネットワークを形成し、メッセージを複数の端末で中継するため、携帯通信網やインターネット、中央サーバーがない環境でも通信できる。BLEは、従来型のブルートゥース(Bluetooth Classic)と比べ、低消費電力での通信を想定した近距離無線通信規格で、各端末がデータの送受信と中継を担う。

インターネットに接続できる場合は、公開鍵暗号を利用する分散型通信プロトコル「ノストラ(Nostr)」を介し、離れた場所にいる利用者との通信にも対応する。アカウント作成や電話番号の登録は不要で、中央集権的なアカウント管理や単一の中央サーバーに依存しない設計となっている。

公式資料によると、プライベートメッセージにはエンドツーエンド暗号化が適用され、中継する端末は通信内容を確認できないという。このほか、トピック別のチャットルーム、パスワードで保護されたルーム、@メンション、お気に入り登録などの機能を備える。

ビットチャットのiOS版は現在、App Storeで一般配信されている。

画像:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。