a16z、22億ドル規模の第5号暗号資産ファンド組成。「投機から実利用」への移行に言及

a16zが22億ドル規模の暗号資産ファンド発表

米ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz:a16z)の暗号資産部門a16zクリプト(a16z crypto)が、22億ドル(約3,471億円)規模の新ファンド「クリプト・ファンド5(Crypto Fund 5)」を組成したと5月5日に発表した。

a16zクリプトは今回のファンド組成について、暗号資産市場が「投機」から「実利用」へ移行しつつあるとの認識を示している。同社は、市場の熱狂が落ち着いた一方で、ステーブルコインやオンチェーン金融の利用拡大など、実利用に関するシグナルは強まっていると説明した。

同社は、ステーブルコインについて「最も明確な例」と位置付けている。用途としては、貯蓄、国際送金、決済などを挙げている。

またa16zクリプトは、オンチェーン金融についても言及した。具体例として、価格発見における永久先物、予測市場、ステーブルコイン信用市場向けのオンチェーンレンディングなどを挙げている。

規制面では、米ステーブルコイン規制法「ジーニアス法(GENIUS Act)」にも言及した。同社は、同法について「明確な定義、強固な保護措置、そして開発者が構築する余地を備えている」と説明している。

またa16zクリプトは、同日にユーチューブ(YouTube)でポッドキャスト番組「We Raised $2.2B. Here’s Why.(22億ドル調達の理由を語る)」を公開した。同ポッドキャストで、ゼネラルパートナーのアリ・ヤヒヤ(Ali Yahya)氏は、今後の暗号資産業界についての見解を示した。

同氏は今後成功する創業者について「よりプロダクト志向で、GTM(Go To Market)を重視し、イデオロギーより実務的な姿勢を持つ人物になる」と自身の考えを述べた。また同氏は、暗号資産が成功するには、「既存システムを単に打倒するのではなく、既存システムと連携する必要がある」とも述べている。

なお、a16zクリプトはこれまで、2018年に3億5,000万ドル(約552億円)の第1号ファンド、2020年に5億1,500万ドル(約813億円)の第2号ファンド、2021年に22億ドル(約3,460億円)の第3号ファンド、2022年に45億ドル(約7,100億円)規模の第4号ファンドを組成している。

今回の「クリプト・ファンド5」は、2022年に組成された45億ドル(約7,080億円)規模の「クリプト・ファンド4」より小さい規模となる。暗号資産メディア「ザ・ブロック(The Block)」によると、2022年のクリプト・ファンド4は、単独の暗号資産ベンチャーファンドとしては過去最大規模だったという。

また同社は今回、最高技術責任者(CTO)のエディ・ラザリン(Eddy Lazzarin)氏をゼネラルパートナーへ昇格させたことも発表した。同氏は、クリス・ディクソン(Chris Dixon)氏、アリ・ヤヒヤ(Ali Yahya)氏、ガイ・ウオレットJr.(Guy Wuollet Jr.)氏に並ぶ4人目のゼネラルパートナーとなる。

 

参考:ユーチューブザ・ブロッククリス・ディクソン(X)
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。