TOKIがOPメインネットとイーサ間のスワップに対応
クロスチェーンブリッジの「TOKI(トキ)」で、イーサリアム(Ethereum)レイヤー2ブロックチェーンのOPメインネット(OP Mainnet)とイーサリアム間でのIBC経由のクロスチェーン転送が可能になった。TOKIのブログより9月10日に発表された。
TOKIは今年2月、ベータメインネットとして本番環境で稼働開始。イーサリアムとBNBチェーン(BNB Chain)間でIBC接続された初の事例として、両チェーンでのクロスチェーン転送が可能になっていた。
今回のOPメインネット対応により、TOKIがサポートするクロスチェーン転送は2例目となった。なおIBC(ブロックチェーン間通信)を用いたOPメインネットとイーサリアム間の接続は初の事例となる。
なおOPメインネットがIBC接続したことにより、「OPスタック(OP Stack)」で構築された、ベース(Base)やユニチェーン(Unichain)、マントル(Mantle)などのL2チェーンへも拡張が可能になったとのこと。OPメインネットに続き、これらチェーンが次にIBC接続されるとのことだ。なおOPスタックは、OPメインネット開発元のOPラボ(OP Labs)が提供するブロックチェーン開発キットだ。
そして、これらOPスタック系チェーン対応の次のIBC接続は、ポリゴンPoS(Polygon POS)になるようだ。それ以降はアービトラム(Arbitrum)、アバランチ(Avalanche)、ソラナ(Solana)対応が続くとのことだ。
TOKIは、コスモス(Cosmos)エコシステムのチェーンをつなげるIBC(ブロックチェーン間通信)を採用し、TEE(Trusted Execution Environment)やゼロ知識証明(zero knowledge proof:zkp)といったセキュリティモデルを組み合わせ、「マルチプルーバーセキュリティ」という独自のアプローチにてコスモスエコシステム外のブロックチェーン同士をつなげている。TEEやZKPを用いることで、IBCのセキュリティを損なわずにコスト効率も改善することに成功したという(IBC・TEE・ZKPについては後述)。
また従来のトークンブリッジでは、第三者となるブリッジ運営者を信頼する必要があったが、TOKIではアプリケーション間の接続を重視した設計となっており、トークンブリッジにあたり第三者への信頼が不要となっている。
IBC・TEE・ZKPについて
なお上記にて言及したIBCとは、コスモス(Cosmos)エコシステム内のプロジェクトによって策定されたブロックチェーン同士を相互運用する為の標準仕様である。これを採用することでブロックチェーンを跨いだトークン転送などのデータ通信が可能になる。
またTEEとは、ICカードのセキュリティ等の標準技術の策定を行う非営利組織GlobalPlatformが定める技術仕様のひとつで、プロセッサーを通常の実行環境と安全な実行環境に分割することによって、アプリケーションの安全な実行環境を物理的に確保するセキュリティ技術。
そしてゼロ知識証明とは、ある主張が正しいという事実を主張内容を明かすことなく、第三者に証明できる暗号学のプロトコルだ。
Huge milestone for @IBCProtocol!
— TOKI 🐦 (@tokifinance) September 9, 2025
IBC has finally arrived on @Optimism.
With TOKI, cross-chain transfers between OP Mainnet and Ethereum via IBC are now a reality.
A Historic First for OP Stack Chains! pic.twitter.com/xlCEnXEqqb
参考:TOKI
画像:iStocks/ismagilov