ネイルサロン運営のコンヴァノ、ステーブルコイン発行へ

コンヴァノがステーブルコイン発行へ

ネイルサロン「FASTNAIL」運営の東証グロース上場企業コンヴァノが、法定通貨連動型ステーブルコインの企画・開発事業への着手決定を8月27日に発表した。

具体的に同社は、発行体の適格性、準備金の分別管理と1:1 償還、AML/CFT・トラベルルール対応、電子決済手段交換業による適正な仲介など、求められる要件に合わせてアーキテクチャを組み上げると伝えている。

また準備金にJGB(日本国債)など高流動性・高信用度の資産を組み入れる際は、満期分布・デュレーション・金利が1bps(0.01%の変動)変化した時の価格の変化量・カストディ先・カウンターパーティを明確に管理し、ストレステストや流動性カバレッジ指標をKPIに組み込むという。

さらに、発行・償還・準備金台帳・オンチェーン残高の突合と、定期レポーティング(構成資産・満期分布・保管主体・利回り等)で透明性を高め、当局・監査法人・投資家・ユーザーへの説明責任を果たすとのことだ。

なおコンヴァノは法定通貨連動型ステーブルコインの企画・開発事業を、国内暗号資産(仮想通貨)取引所コインステート運営のフィンクス・ジェイクリプト(FINX JCrypto)社との協業前提で進めるとのこと。

ちなみにフィンクスの親会社である香港法人アヴニール・グループ(Avenir Group)の子会社、アヴニール・テック(Avenir Tech)は、米国の公的開示(Form 13F、基準日2025年6月30日)でブラックロック(BlackRock)のビットコインETF(IBIT)を16,558,663株保有していることを明らかにしており、同グループはアジアでも有数の規模でビットコインETFを保有しているとのことだ。

コンヴァノはステーブルコイン事業立ち上げに際し、5,000万円を支出するとのこと。同資金は、設計および実証実験(PoC)、その結果を踏まえたパイロット運用へ進むかどうかを判断する段階までに必要となる、人材体制づくりと運用準備に充てられるとのことだ。

コンヴァノは、2027年3月末までのビットコイン21,000BTC(発行上限比 0.1%)保有を長期KPIとする「コンヴァノ 21,000 ビットコイン財務補完計画」を策定している。

参考:コンヴァノ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。