神奈川県「SDGsつながりポイント事業」のプレサービスが小田原で開始へ

神奈川県「SDGsつながりポイント事業」のプレサービスが小田原で開始へ

株式会社カヤックが、神奈川県と小田原市と連携し、同社が開発したコミュニティ通貨サービス「まちのコイン」を活用した神奈川県の「SDGsつながりポイント事業」のプレサービス開始を小田原市にて行うことを2月10日プレスリリースにて発表。この事業は、今年夏から本格的にスタートする予定で、同プレサービスは本導入に先駆け小田原市SDGs体感事業「おだちん」という企画名にて行われる予定だ。

「まちのコイン」は、分散台帳技術を使い、QRコードを介して、ユーザーがポイントを獲得、利用できるコミュニティ通貨サービス。

なおこのプレサービスは小田原駅周辺および早川地区の店舗で「まちのコイン」を利用できるサービスで、App StoreおよびGoogle Playから「まちのコイン」アプリをダウンロードすることで利用ができるようだ。

このプレサービスは詳細が2月24日に発表され、夏頃までの期間実施される予定とのこと。

なお同事業は、神奈川県がSDGsの達成に向けて、地域の社会的課題の解決に向けた活動に、ポイントを通じて、住民、店舗・企業の直接・間接的な参加を促し、地域活性化とSDGsの自分ごと化を図ることを目的に立ち上げられたようだ。

編集部のコメント

SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)には、2030年を期限とする包括的な17のゴールと細分化した169のターゲットが設定されており、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し、「経済・社会・環境」をめぐる広範な課題に、統合的に取り組むこととしています。取組みの推進にあたっては、今できることの積み重ねでなく、2030年のゴールに向けて逆算して現在の行動を決める「バックキャスティング」の考え方が採用されています。
なお神奈川県は、2018年6月に国の「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」の両方に全国で唯一の都道府県として選定がされました。また小田原市においても2019年7月に「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」の両方に選定されています。

また「SDGsつながりポイント事業」は、鎌倉市御成町を中心に2019年11月21日〜12月18日の期間で実証実験が行われ、ポイントのもらう・つかうの体験が提供されました。
もらう・つかうの体験の例として、ビーチクリーンへの参加や初めて会う人と友達になるとコインがもらえ、フードロスとなってしまうパンなどをコインで受け取ることができました。また同アプリでは、参加頻度でボーナスコインが付与されたり、コインが増えるとレベルアップしたりと、楽しみながら、自然と地域の人や地域活動に触れる機会を創出がされるとのことです。

また、もらう・つかうの中には、SDGsのどの目標に向けた活動かがわかるようSDGsマークが表示されています。 参加者を対象にした事後アンケートでは、「SDGsに関する活動や地域活動に参加しやすくなった」や「SDGsの達成や地域に貢献したいと以前よりも思うようになった」などの意見が多く、SDGs自分ごと化への貢献が期待できる結果となったとのことです。 またアプリをダウンロードしたユーザー数としての参加者は約800人で、コインの総流通量は約250万クルッポ(鎌倉でのポイントの単位、1クルッポ=1円相当)だったとのことです。


コメント:大津賀 新也(あたらしい経済)

(images:ririe777)

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