ワールドコイン(WLD)、コミュニティ向け助成金プログラム公開

ワールドコインが助成金プログラムを公開

暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「ワールドコイン(Worldcoin)」のコミュニティに向けた助成金プログラムが公開された。同プロジェクトを主導するワールドコイン財団(Worldcoin Foundation)の完全子会社で同プロジェクトの独自トークン「WLD」の発行を行う「ワールドアセット(World Assets)」が12月7日に発表した。

「ワールドコイン」のブログによると助成金プログラムには、コミュニティ補助金・プロジェクト補助金・オープントラック補助金の3種類の助成金が用意されているとのこと。

コミュニティ補助金はコミュニティの主催やイベントのスポンサーシップなどに利用可能であり、最大5000WLDまで請求可能だ。

またプロジェクト補助金は、ワールドコインが公開している提案依頼書(RFP)にあるようなプロジェクトの開発に利用できるもので最大25000WLDまで請求可能だ。

そしてオープントラック補助金は、重要かつ野心的なプロジェクトが申請できるものであるとされており、上限額は定められていない。

これら3つの助成金は合わせて200万WLDの初期資金がワールドコイン財団によって割り当てられており、今後増額される可能性もあるとのことだ。また助成金は「WLD」ではなく、ワールドコイン財団の裁量でUSDCを用いて直接付与されることもあるという。

またこの助成金は、ワールドコインコミュニティの健全性と成長に貢献するクリエイターや開発者、技術者、その他の個人や組織が利用でき、申請は発表後から12月22日まで募集しているとのこと。受け取り対象者については、2024年の1月に発表されるとのことだ。

「WLD」は先日、ワールドコインの共同創業者の一人でもあるサム・アルトマン(Sam Altman)氏がOpenAI(オープンAI)のCEOおよび取締役会から解任されたことを受け価格が大きく下落した。しかしその数日後には価格は下落前ほどにまで回復している。なおアルトマン氏はその後オープンAIのCEOに返り咲いている。

「ワールドコイン」はアルトマン氏が、物理学者のアレックス・ブラニア(Alex Blania)氏と共に開発を進めているプロジェクト。今年7月24日に正式ローンチした。

同プロジェクトは「オーブ(Orb)」と呼ばれるボール状のデバイスで網膜をスキャンし、各人それぞれの虹彩の特徴をデジタルコードに変換することで個人を識別する「World ID」を発行する。現在このスキャンは無料ででき、スキャンしたユーザーは現在無料の暗号資産「Worldcoin(WLD)」を受け取れる。この「WLD」の配布により、ベーシックインカム実現も計画されているという。

なお11月29日に「ワールドコイン」は、暗号資産のアンランプおよびオフランプサービスを提供する「ランプネットワーク(Ramp Network)」との提携および、「ワールドコイン」関連企業のツールズ・フォー・ヒューマニティ(TFH:Tools For Humanity)作成のウォレットアプリケーション「World App」にて「WLD」のオフランプ機能提供を発表している。

関連ニュース

参考:ワールドコインブログ
images:iStocks/artsstock

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【5/16話題】エルサルバドルが過去3年間で約474BTCをマイニング、MEVで暗号資産盗んだ兄弟が起訴など

エルサルバドル、過去3年間で約474BTCをマイニング、ビットコイン保有数を増やす、司法省、MEVエクスプロイトで2500万ドル相当の暗号資産盗んだ兄弟を起訴、ヴィタリック、コールデータ用の新ガス料金システム導入する「EIP-7706」発表、「Bitcoin Core」コントリビューター、ビットコインの存続危機をブログで警告、ロビンフッド、欧州向けに「ソラナ(SOL)」のステーキングサービス提供開始、オーケーコインジャパン、「ソラナ(SOL)」のステーキングサービス提供へ、SBI VCトレードがジパングコイン(ZPG)のレンディングサービス提供開始、期間限定で優遇年率99%に、HTX関連会社Huobi HK、香港のライセンス申請が再度取り下げに