ソフトバンクら、web3やSaaSへ投資するファンド「GE III」へ出資

ソフトバンクら、「GE III」へ出資

ドイツでファンドを運用する「DTCP」が、ソフトバンクやドイツテレコムらから資金調達を実施したことを9月20日に発表した。

ソフトバンクらは「DTCP」が設立するweb3、AI、SaaSへ投資するファンド「Growth Equity III Fund:GE III」へ出資をしたという。今回の出資額は不明だが、現時点で同ファンドは3億ドル(約431億円)を集めていると発表されている。

今後も「DTCP」は、ファンドのために多額の資金を調達することを計画しており、2023年内での資金調達終了を目指しているという。

同ファンドは、サイバーセキュリティ、web3、AI、フィンテック、垂直SaaSソリューション、ITアプリケーション、クラウド基盤ソフトウェアの分野におけるクラウドベースのエンタープライズソフトウェアおよびビジネスSaaS企業に投資予定としている。

また同ファンドは、初期成長または成長段階にある企業に対し通常シリーズBからD、またはレイターラウンドの一環として、2,000万ドル(約29億円)から2,500万ドル(約34億円)の範囲で約25件の株式投資を行うことを目標としている。なお前身のグロースエクイティファンドGE I(2015年ローンチ)とGE II(2018年ローンチ)は、ヨーロッパ、イスラエル、米国、アジアの32社のエンタープライズソフトウェア企業に約4.1億ドル(約589億円)を投資し、そのうち11社は買収または上場しているとのことだ。

DTCPのマネージングパートナーであるトーマス・プレス(Thomas Preuss)氏は「GE IIIファンドは、実績ある戦略の継続であり、既存および新規投資家の皆様の支援と信頼に感謝します。クラウドベースの企業向けソフトウェアに特化した欧州最大の専門家チームの1つである当社は、急成長するクラウドベースの企業向けソフトウェアのエコシステムにおいて、優れた起業家やカテゴリーリーダーを支援し、投資家にとって魅力的な共同投資の機会を創出し続けることができることに興奮しています」とコメントしている。

なおソフトバンクはこれまでFTX US、The Sandobox、Elliptic、Sorareなどweb3企業へ投資を重ねてきている。

参考:DTCP
デザイン:一本寿和
images:iStocks/your_photo・BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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