クロスチェーンプロトコル「Multichain」、約68億円を調達。Binance主導で

「Multichain」、約68億円を調達。

クロスチェーンプロトコル開発のマルチチェーン(Multichain)が、約1,300億円(120億ドル)の評価額で68億円(6000万ドル)を調達したことが12月21日に分かった。なおマルチチェーンは今年、エニースワップ(Anyswap)から名称を変更した。

この資金調達はBinance Labsがリードし、Sequoia China、IDG Capital、Three Arrows Capital、DeFiance Capital、Circle Ventures、Tron Foundation、Hypersphere Ventures、Primitive Ventures、Magic Ventures および HashKey が参加した。

また資金提供者すべてがweb3の共通ビジョンを達成するために、プロジェクトの開発など深いレベルで共同して関わっていくとのことだ。

今回調達した資金は、R&Dチーム、特に暗号アルゴリズムの研究チーム、セキュリティに注力する監査チーム、より多くのユーザーとMultichainと接続するブロックチェーンエコシステムをサポートするサービスチームの拡大など、チームとエコシステムの成長に投資に活用していく予定とのことだ。

現在、MultichainはEthereum、Fantom、Binance Smart Chain、Avalanche、Moonriver、Arbitrum、Polygon、Harmonyを含めた25種類のパブリックブロックチェーンに対して分散型クロスチェーンインフラを提供している。

発表によれば現在のユーザー数は30万人を超えており、プロトコルの預かり資産(TVL)は50億ドル以上になっているとのことだ。

Multichainの共同創業者であるZhaojun氏は次のようにコメントしている。

「Multichainは現在、誰よりも多くのパブリックブロックチェーンと暗号資産を接続し、より低い取引手数料、短いブリッジング時間、高いセキュリティレベルを実現するクロスチェーンインフラとなっています。Web3を改善する私たちの計画に沿って、MultichainはNFT Cross-Chain Bridgeと、任意のクロスチェーンコントラクトコールのための新しいanyCallソリューションを統合し、クロスチェーンのエコシステムにおける革新的なNFTとDeFi DAppsをサポートします。私たちはクロスチェーン研究の最前線に立ち続けます」

参考:プレスリリース
デザイン:一本寿和
images:iStocks/BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。