「デジタル資産は無視できない規模に」バンク・オブ・アメリカが暗号資産関連レポート公開

バンク・オブ・アメリカが暗号資産関連レポート公開

米大手銀行のバンク・オブ・アメリカ(Bank of America)が、暗号資産やデジタル資産に関するリサーチレポートを10月4日に公開した。

同行の暗号資産等のリサーチ部門設立はかねてから報じられていたが、今回レポートの発表と合わせてリサーチ部門の稼働も公式に明らかになった。

「Digital Assets Primer: Only the first inning」と題されたレポートの冒頭では、ビットコインだけではない他のアセットもあるデジタル資産分野は無視できないほどの巨大な規模だとし、「2兆ドル以上の市場規模と2億人以上のユーザーを持つデジタル資産の世界は、まったく新しい資産クラスを形成する可能性がある」としている。

そしてこのレポートではDeFiやNFTなどのブロックチェーンを活用した新しいアプリケーションの導入が進み、市場の成長を促進していることや、中央銀行デジタル通貨(CBDC)及びトークンエコノミクス設計、またリスクとしての規制の影響などが説明されている。

またリサーチ部門を主導し、このレポートを作成したアルケッシュ・シャー(Alkesh Shah)氏はレポートの公開に際して次のようにコメントしている。

「ビットコインは重要ですが、デジタルアセットのエコシステムはそれだけではありません。私たちのリサーチは、金融、テクノロジー、サプライチェーン、ソーシャルメディア、ゲームなど、さまざまな業界への影響を探ることを目的としています」

そしてバンク・オブ・アメリカのキャンディス・ブラウニング(Candace Browning)氏は次のようにコメントしている。

「デジタル資産は、市場、企業、中央銀行の運営方法を変革しています。バンク・オブ・アメリカは市場をリードするグローバル・ペイメント・プラットフォームとブロックチェーンの専門知識を提供しており、デジタル資産のリサーチが加わることで、投資家への提供物の深さと幅がさらに強化されます」

バンク・オブ・アメリカのこれまでの動向

バンク・オブ・アメリカは今年に入り、暗号資産領域へ本格的に参入している。5月に暗号資産取引インフラやカストディサービス提供のパクソス(Paxos)の株式取引関するブロックチェーンネットワークに参加した。

そして7月にバンク・オブ・アメリカはパクソスへの投資を行なった。なおパクソスは米ドルステーブルコインの「USDP」の発行も行なっている。

参考:バンク・オブ・アメリカ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Ninja-Studio・alphaspirit

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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