米国銀行協会、CBDCに疑問を呈する証言書提出

米国銀行協会、CBDCに疑問を呈する証言書提出

米国銀行協会(ABA)がデジタル・ドルの必要性について疑問を呈する証言書を6月9日に提出した。ABAは6月10日に米国上院で中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する公聴会が開かれるのに先立って、証言書を提出したとのことだ。

ABAの証言書には「世界中の中央銀行が中央銀行デジタル通貨を発行するかどうかを検討している中、CBDCは現実世界で非常に大きなトレードオフを伴うという認識が高まっています。CBDCの提案がしばしば称賛に値する目標によってなされることを認識しつつ、米国銀行協会は本日、CBDCの導入が米国における中央銀行の役割を根本的に変え、銀行システムを再構築する可能性があることを警告します」と記載されている。

またABAはCBDC発行のリスクに関して「米国ではすでに銀行が消費者に融資、預金、決済サービスを提供しており、強固で機能的な金融システムが存在しています。CBDCを導入するための様々な提案の利点とリスクを慎重に検討した結果、CBDCが十分に発展した市場において、基礎的な金融機能を強化したり、金融サービスの範囲を拡大したりするのに適しているとは思えません」と証言書にて結論づけた。

参考:Ledger Insights
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Lubo-Ivanko・Ninja-Studio

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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