個別株の無期限先物、米登録取引所で取引可能に=CFTC発表

CFTCとSECの双方に登録した取引所が対象

米商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・S・セリグ(Michael S. Selig)委員長が、個別株を原資産とする無期限先物がCFTC登録取引所で初めて取引可能になったと11月3日に発表した。

対象は、CFTCに指定契約市場(DCM)として登録し、米証券取引委員会(SEC)にも証券先物商品を扱う取引所として届出登録した取引所だ。

無期限先物は、満期日を設けずに原資産の値動きを取引するデリバティブ(金融派生商品)だ。暗号資産(仮想通貨)の取引で広く利用され、通常の先物のように満期のたびにポジションを乗り換える必要がない。

CFTCによると、対象契約は同委員会の規則40.3に基づき、2000年商品先物近代化法(CFMA)上の「証券先物商品」として承認されたとみなされるという。商品取引所法と連邦証券法の要件が適用され、CFTCとSECの双方による規制の対象となる。

セリグ委員長は、こうした商品を米国の規制市場に取り込むことで、投資家やトレーダーがCFTCの投資家保護の枠組みの下で利用できるようになると説明した。

CFTCは今年5月29日、カルシEX(KalshiEX)が申請した、ビットコイン(BTC)の現物価格を参照する無期限先物「BTCPERP」の上場を承認していた。

また、CFTCとSECは今年3月11日、規制上の連携を進める覚書(MOU)を締結している。両当局は、商品分類の明確化や、両当局に登録する取引所などの規制上の負担軽減に取り組む方針を示していた。

一方、米証券業金融市場協会(SIFMA)は11月3日、個別株の無期限先物について、取引開始前に追加審査や意見募集を行うよう両当局に求めたと発表した。同協会は、現物株式市場への影響や市場間の価格操作リスク、商品の法的分類などを検証する必要があると指摘している。

同日には、業界団体キャピタル・マーケッツ・アライアンス(Capital Markets Alliance:CMA)も、CFTCによる承認の取り消しを求め、米ニューヨーク南部地区連邦地裁に提訴したと発表した。CMAは、対象商品はSECが単独で管轄する「証券ベース・スワップ」に該当すると主張している。訴訟の係属中に承認の効力を止めることも求めている。

参考:CFTC・セリグ委員長声明
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。