顧客6,444人が対象、うち5,600人分は暗号化
韓国の暗号資産(仮想通貨)取引所ビッサム(Bithumb)が、社内システムへの不正アクセスについて、役職員らに加え一部顧客の個人情報が流出したことを10月29日に発表した。
今回の事故を巡っては、韓国金融委員会(FSC)が10月28日、ビッサムから役職員情報が流出した形跡の報告を受けたと発表していた。この時点では、顧客情報の流出の有無は調査中とされていた。
ビッサムによると、流出したデータに個人情報が含まれていた顧客は計6,444人だ。このうち5,600人分の個人情報は暗号化されており、内容を確認できない状態だという。残る844人分の個人情報は流出が確認された。
また、役職員646人と協力会社などの外部人員69人の計715人の個人情報も流出した。流出項目には、氏名、携帯電話番号、メールアドレス、住民登録番号、運転免許証番号、銀行口座番号、身分証明書の写しなどが含まれる。
不正アクセスがあったのは、社内モバイルグループウェア「ダウオフィス(Daou Office)」だ。10月27日に外部の第三者がアクセスし、保存されていた個人情報やファイルを無断で持ち出したという。具体的な原因は引き続き調査している。
ダウオフィスは、顧客の取引所アカウントや保有資産情報とは分離された社内業務システムとのこと。ビッサムは、取引所のサービスシステムや顧客データベースが直接侵害された形跡は確認されていないと説明している。
ビッサムは、不正アクセスの経路を遮断し、同グループウェアの利用を全面的に停止した。事故対応チームを設置し、サービス開発会社とセキュリティ点検や必要な措置を進めている。
また、ビッサムは10月29日付の告知で、情報流出が確認された顧客に、流出の事実や被害防止策を個別に通知する予定とした。役職員へのなりすましや電話を使った詐欺などの二次被害にも注意するよう呼びかけている。
同日公表した謝罪文で、イ・ジェウォン(Lee Jae-won)代表は、今回の事故による被害が確認された場合、救済・補償に努める方針を表明した。個人情報の取り扱いや保管方法、社内システムを含むセキュリティ管理体制を再点検し、外部専門機関の点検と内部統制の強化を通じて再発防止を図るとしている。
参考:ビッサム公式告知・ビッサム代表謝罪文・韓国金融委員会
画像:PIXTA