リップルとC2FOが提携、XRPLとRLUSD活用で企業向け早期支払いの決済高速化へ

XRPL活用で企業向け早期支払いを高速化へ

米リップル(Ripple)と企業向け運転資金プラットフォームを運営するC2FOが、企業向け早期支払いサービスの決済高速化に向けた提携を10月27日に発表した。

両社は、C2FOの新サービス「C2FOインスタントペイ(C2FO Instant Pay)」を支える資金供給と決済の仕組みを、XRPレジャー(XRP Ledger:XRPL)上に導入する。決済にはリップルの米ドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」を使用する。両社はこれにより、商品やサービスを提供するサプライヤーが数秒で資金を受け取れるようにする計画だ。

同サービスは現在、利用希望者向けのウェイトリストへの登録を受け付けている。提供開始時は米国を対象に、今後数か月かけて段階的に展開する予定だ。一般提供の開始日は明らかにされていない。

一般的な企業間取引では、商品やサービスを提供してから代金を受け取るまでに30日、60日、場合によっては90日かかることがある。その間、サプライヤーは給与の支払いや在庫の確保、新規注文への対応などに必要な運転資金を確保しなければならない。

C2FOは、こうした資金繰りの課題に対応するため、既存サービス「C2FOアーリーペイ(C2FO Early Pay)」を提供している。同サービスでは、買い手企業が承認した請求書を対象に、サプライヤーが通常の支払期日より前に資金を受け取れる。これにより、サプライヤーは売掛金を支払期日前に現金化できる。

一方、早期支払いが認められても、従来の銀行決済インフラを通じた資金移動には数日かかる場合がある。つまり、支払期日を前倒しできても、実際に資金が届くまでの時間は別の課題として残っていた。

資金提供者が資金を供給、XRPL上でRLUSDを使って決済

この課題に対応するため、C2FOインスタントペイでは参加する資金提供者が早期支払いに必要な資金を供給する。決済にはXRPL上でRLUSDを使用する。また、サプライヤーは従来と同じ方法でC2FOを利用でき、元の請求書に定められた支払い条件や支払期日も変更されないとのことだ。

XRPLは24時間365日稼働するパブリックブロックチェーンで、取引を3〜5秒で決済できる。また、取引手数料は1セントの数分の1だ。RLUSDは米ドルに価値が連動するステーブルコインで、今回の取り組みでは資金決済の手段として使用される。

リップルの発表では、RLUSDの時価総額は25億ドル(約3,949億円)を超え、そのうち10億ドル(約1,579億円)超がXRPL上で発行されている。

C2FOの米州担当プレジデント兼最高執行責任者(COO)であるラグイ・セルワネス(Ragui Selwanes)氏は、今回の提携によって、承認済み売掛債権に対する資金供給の新たなモデルを構築したと説明した。また、企業間の既存の取引関係やC2FOの利用方法を維持しながら、資金調達へのアクセスを拡大できる可能性があると述べた。

リップルのリップルX(RippleX)担当シニアバイスプレジデントであるマーカス・インファンガー(Markus Infanger)氏は、C2FOとの協業によって、承認済み売掛債権への資金供給を容易にする機会が生まれるとの見方を示した。

参考:リップル・c2fo
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。