チェーンリンクラボら6団体、デジタルコモディティの「非有価証券」明記をSECに要請

既存の解釈指針に基づく資産分類を規則の条文にも反映するよう求める

チェーンリンクラボ(Chainlink Labs)やカルダノ財団(Cardano Foundation)などブロックチェーン関連の6団体が、「デジタルコモディティ」の定義と有価証券に該当しない扱いを規則に明記するよう、米証券取引委員会(SEC)に要請した。SECの公開記録によると、共同意見書は10月20日付で受け付けられている。

共同意見書には、このほかヘデラ・ハッシュグラフ(Hedera Hashgraph)、アプトスラボ(Aptos Labs)、アバラボ(Ava Labs)、ステラ開発財団(Stellar Development Foundation)が署名している。

今回の意見書は、SECが8月18日に公表した規則案「レギュレーション・クリプト・アセッツ(Regulation Crypto Assets)」に対するものだ。同案は、暗号資産(仮想通貨)に関する一定の投資契約の募集に証券登録の免除枠を設けるほか、所定の条件を満たす場合に、投資契約が終了し、その対象だった暗号資産も当該契約の対象ではなくなったとみなすセーフハーバーを提案している。

背景には、SECが3月に公表した暗号資産の分類に関する解釈指針がある。同指針では、他者の重要な経営努力による利益への期待ではなく、稼働する暗号資産システムのプログラム上の動作や需給から価値を得る資産を「デジタルコモディティ」と定義。この資産自体は、有価証券に該当しないと説明している。

6団体は、この分類が今回の規則案では前文にのみ記載され、条文には反映されていないと指摘した。解釈指針の内容を規則として明文化することで、規制上の不確実性を減らすよう求めている。

具体的には、デジタルコモディティの定義に加え、その資産が投資契約の対象となっても、資産そのものが有価証券に変わるわけではないことを条文に明記するよう提案した。資産自体の分類と、その募集・販売に伴う投資契約の扱いを区別する趣旨だ。

二次市場での取引についても明確化を求めた。発行者による重要な経営努力に関する表明や約束が残っていない場合、発行者以外によるデジタルコモディティの募集・販売は、投資契約を伴わないと推定するよう要請している。あわせて、既存の解釈指針でデジタルコモディティとされた資産の取引について、移行報告書「Form TR」の提出を不要とする一括した免除措置も求めた。

また、投資契約に関するセーフハーバーの利用が任意であることも確認するよう求めた。利用したことが過去や現在の投資契約の存在を認めることにはならず、利用しないことも投資契約が存在するとの推定につながらないようにする狙いだ。

さらに6団体は、最終規則の採択時に、既存の解釈指針における資産分類や、SECと米商品先物取引委員会(CFTC)の権限分担を変更しないことを確認するよう求めている。

参考:共同意見書・SEC意見書受付一覧・SEC規則案・SEC解釈指針
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。