ぷらっとホーム、「ThingsToken Protocol」本番運用開始。物流向けデジタル荷札が稼働

モノの識別・管理基盤をロジザードの「Bit Waybill」で活用

IoT機器などを手がけるぷらっとホームと同社の完全子会社シングスレボリューション(Things Revolution)が、現実世界のモノをデジタル上で識別・管理する基盤技術「シングストークン・プロトコル(ThingsToken Protocol:TTP)」の本番運用を開始したと10月21日に発表した。

本番運用の第1弾として、ロジザードの共通デジタル荷札「ビットウェイビル(Bit Waybill:BWB)」が、10月からTTP上で稼働を開始したという。

BWBは、貨物の出荷から着荷までの情報を、物流に関わる複数の企業間で共有するための仕組みだ。従来は企業ごとに管理されていた運送情報を、共通の荷札情報を通じてつなぐ。

BWBでは、荷札ごとにデジタルトークンを発行し、関連する履歴をブロックチェーン上に記録する。これにより、特定の事業者のシステムだけに依存せず、関係者が共通の運送情報を参照し、記録の改ざんを検出できるという。

ロジザードとぷらっとホームは、2025年2月13日に、ブロックチェーン技術の物流分野への活用に関する共同研究の開始合意と、技術提携契約の締結を発表していた。

同研究では、ThingsTokenと、ロジザードのクラウドWMS(倉庫管理システム)「ロジザードZERO」に蓄積された物流データを組み合わせ、物流現場でのWeb3技術活用の可能性を検証する方針を示していた。

ぷらっとホームは、2026年5月20日にBWBの技術基盤としてThingsTokenが採用されたことを発表していた。BWBは共同研究の成果の1つとして発表されたもので、今回、その本番運用開始が明らかになった形だ。

またぷらっとホームとシングスレボリューションは、BWBで使用するスマートコントラクトについて、ブロックチェーンセキュリティ監査会社クオンツスタンプ(Quantstamp)による第三者監査を完了し、最終報告書を受領したと発表した。

TTPは、センサーや産業機器、家電、インフラ設備などに固有のデジタルIDを付与し、利用履歴や権利情報を管理するための基盤技術だ。イーサリアム(Ethereum)およびそのレイヤー2上で動作する。

トークン規格「ERC-3525」を採用し、モノの識別情報と所有権・使用権・保守に関する権利などを関連付けて管理する。また「ERC-6551(Token Bound Accounts)」を活用し、個々のモノにアカウントを持たせ、契約情報や履歴などを紐付けるという。

このほか、AIがモノを認識し、委任された権限の範囲内で機能を利用できる共通インターフェースも備えているとのことだ。

両社は今後、温度管理が必要な商品の輸送・保管を行う「コールドチェーン」や、エネルギー、エンターテインメント・メディアなどの分野へTTPの活用を広げる方針だ。

あわせて、モノ同士やAIエージェントによる少額・高頻度の取引、データ・資源の提供者への還元を支えるネイティブトークンの開発も強化する。複数の通貨への対応や機械による自律的な利用を想定し、国内外の関係法令を踏まえて設計・検討を進めるという。

なお、ネイティブトークンの発行時期、仕様、法的な位置付けは検討中としている。現在稼働しているBWBでは、同トークンを用いた決済は行っていない。お、ネイティブトークンの発行時期、仕様、法的な位置付けは検討中としている。現在稼働しているBWBでは、同トークンを用いた決済は行っていない。

参考:ぷらっとホーム
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。