台湾、コインベースとカルシのサイトを遮断。選挙賭博の疑いで=報道

台湾当局が選挙賭博の疑いでアクセス制限

台湾で、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)と予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)のウェブサイトへのアクセスが遮断された。台湾の刑事警察局が選挙賭博に関する法律への違反を疑って申し立て、新北地方裁判所が国内からのアクセス制限を認めたと、「ブルームバーグ(Bloomberg)」が10月15日に報じた。

刑事警察局はブルームバーグの取材に対し、両サイトに台湾の「公職人員選挙罷免法」違反の疑いがあると説明した。同局は、選挙の公正性を守り、海外からの干渉を防ぐために制限を求めたとのことだ。ただし、両社のどのサービスや取引が具体的に問題視されたのかは明らかになっていない。

今回の措置について、コインベースは台湾の一部利用者が10月14日からウェブサイトにアクセスできなくなっていることを認識し、調査を進めていると説明した。一方、同社のモバイルアプリなどにも影響が及んでいるかは不明だ。

カルシは、選挙や経済指標、スポーツなど、将来の出来事の結果を予測して取引する「予測市場」を運営する米企業だ。予測市場では、利用者が特定の出来事の結果に応じて価値が決まる契約を売買する。また、コインベースもカルシと提携し、米国居住者向けに予測市場サービスを提供している。

カルシのプラットフォームには、11月28日に予定される台湾の地方選挙を対象とした予測市場も掲載されている。一方、カルシの広報担当者は、同社は台湾での取引を認めていないと説明した。

台湾では選挙結果への賭博が刑事罰の対象

11月28日予定されている、市長や市議会議員などを選ぶ地方選挙に先立ち、台湾当局は地下賭博を含む違法な資金の流れへの監視を強化している。

台湾の公職人員選挙罷免法は、選挙やリコールの結果を対象とした賭博を禁止している。2023年の法改正では、インターネットを利用した行為を含む選挙賭博への罰則が強化された。具体的には、賭博に参加した者には最長6カ月、営利目的で賭博の場を提供した者などには最長5年の拘禁刑が科される可能性がある。

また、台湾では予測市場を運営するポリマーケット(Polymarket)のウェブサイトもアクセス遮断の対象となっている。台湾の暗号資産メディア「ブロックテンポ(BlockTempo)」によると、今年5月には苗栗地方裁判所の裁定に基づき、公職人員選挙罷免法を根拠とする遮断通知が表示された。

さらに、台湾の台中地方検察署は4月17日、ポリマーケットを利用した選挙賭博の疑いで4人を摘発したと発表した。同署によると、4人は11月28日の地方選挙で最も多くの首長ポストを獲得する政党を予測する市場で、米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」を使って賭けを行った疑いがあるとのことだ。

参考:ブロックテンポ ・ブルームバーグ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。