韓国・全北銀行、ビットコイン担保の法人融資を実行、国内銀行初=報道

法人の事業運営資金に限定、担保BTCは外部業者が保管

韓国の全北銀行(Jeonbuk Bank)が、暗号資産(仮想通貨)「ビットコイン(BTC)」を担保とする法人向けのウォン建て融資を実行したと、韓国メディア「イーデイリー(Edaily)」が10月12日に報じた。同紙によると、韓国の銀行業界では初の事例となる。

全北銀行は、韓国のJB金融グループ(JB Financial Group)傘下の銀行だ。イーデイリーによると、同銀行は当初の融資対象を法人に限定し、担保として受け入れる暗号資産もBTCのみとした。融資金の用途は、企業の事業運営資金に限るという。

韓国のIT専門メディア「IT朝鮮(IT Chosun)」も同日、全北銀行の担当者が融資実行の事実を認めたと報じた。同担当者は、借り手企業の情報は公表できないと説明した。

担保として提供されたBTCは、専門の保管・管理業者が預かる。全北銀行は、BTCそのものの所有権や直接の管理権を持たない仕組みだという。

イーデイリーによると、借り手が債務不履行に陥った場合などには、全北銀行がBTCを直接取得する代わりに、裁判所の売却命令などの執行手続きを通じて担保を現金化する設計だ。同銀行は、その売却代金から融資を回収するという。

全北銀行は、BTCの市場規模や流動性を踏まえて担保資産に選び、価格急落時を想定したストレステストも実施したとのこと。同銀行は今後、規制の変化や市場の需要を考慮し、融資対象などの拡大を検討する方針だという。

融資額や金利、担保価値に対して借りられる金額の割合など、具体的な融資条件は両記事では示されていない。

なお、韓国では暗号資産やその移転請求権の差し押さえ、現金化、担保権の実行などの手続きを整備する民事執行規則の改正が10月12日に公布された。韓国の国家法令情報センターによると、同改正の施行日は11月1日となっている。

ただし、今回の融資と同改正との具体的な関係は、確認できた資料では明らかになっていない。

参考:イーデイリー・IT朝鮮・韓国・国家法令情報センター
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。