ロビンフッドチェーンの手数料論争、「ガス代の引き下げは最優先課題ではない」とBNBチェーン幹部が指摘

技術開発や成長を支える収益モデルの必要性を指摘

BNBチェーン(BNB Chain)の成長責任者ニナ・ロン(Nina Rong)氏が、ロビンフッド・チェーン(Robinhood Chain)の手数料モデルを巡る議論に言及した。同氏は日本時間9月6日のX投稿で、ガス代のさらなる引き下げは、ブロックチェーン業界の最優先課題ではないとの見方を示した。

ロビンフッド・チェーンは、米金融サービス企業ロビンフッド(Robinhood)が展開するイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)ネットワークだ。同チェーンはアービトラム(Arbitrum)の技術を用いて構築され、今年7月1日にパブリックメインネットが稼働した。

ロン氏は、アービトラム財団(Arbitrum Foundation)の元パートナーシップ責任者だ。同氏はそれ以前に、アービトラムの開発元オフチェーンラボ(Offchain Labs)で地域パートナーシップを担当していた。2025年11月にBNBチェーンの成長責任者への就任が発表された。

今回の発言は、ソラナ(Solana)共同創業者と、アービトラム開発元の共同創業者による手数料論争を受けたものだ。両氏の議論については、当メディアが9月7日に報じている。

ロン氏は、各ブロックチェーンが優先すべきなのは、技術開発や成長に還元できる持続可能なビジネスモデルの確立だと指摘。具体的な収益の仕組みとして、ガス代や収益分配、その他の商業契約を挙げた。

また同氏は、過去5年間、ブロックチェーン財団は主に助成金の提供や投資、ガス代の引き下げで知られてきたと振り返った。今後さらに5年間、こうした活動を続けるには、ブロックチェーン関連企業に確かな事業基盤が必要だと述べている。

ソラナ共同創業者のアナトリー・ヤコベンコ(Anatoly Yakovenko)氏は、ロビンフッド・チェーンがアービトラム側に支払うプロトコル純収益の10%にあたる収益分配額で、ソラナ上の利用者のガス代を補助できたと主張していた。

これに対し、アービトラム開発元オフチェーンラボ共同創業者のスティーブン・ゴールドフェダー(Steven Goldfeder)氏は、専用チェーンを運営することで、ロビンフッドが手数料収益を保持できると反論。同氏は、ロビンフッドが「テナントではなく大家」になるためにアービトラムを選んだと説明していた。

アービトラムの公式資料によると、同チェーンはプロトコル純収益の10%をアービトラムのエコシステムへ還元する。内訳は、純収益の8%がアービトラムDAOのトレジャリー、2%が開発者支援組織「アービトラム・デベロッパー・ギルド(Arbitrum Developer Guild)」となっている。

画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。