ソラナのガバナンス投票終了、「ソラナ憲法」とSOL発行量削減案が可決

ソラナのSGP投票終了、3提案中2提案が可決

ソラナ(Solana)のネットワーク運営に関する3つのガバナンス提案「SGP-0001」「SGP-0002」「SGP-0003」の投票が終了した。ソラナが公式Xアカウントで8月29日に発表した。

投票の結果、「SGP-0001:ソラナ憲法(The Solana Constitution)」と「SGP-0002:ダブル・ディスインフレーション(Double Disinflation)」が可決された。一方、「SGP-0003:リソース・アンド・インクルージョン・フィー(Resource and Inclusion Fee)」は否決された。

3提案はいずれも「SGP(Solana Governance Proposal)」として投票された。SGPは、ソラナのネットワーク運営について「その方向へ進むべきか」を、バリデーターやステーカーによるステーク加重投票で判断するためのガバナンス提案だ。投票では1人につき1票ではなく、投票に参加するSOLのステーク量に応じて票の重みが変わる。

・今回の投票では、ネットワークステークの3分の1以上の参加が投票成立の条件となった。可決には、賛成、反対、棄権を合わせた参加ステークのうち、3分の2以上の賛成が必要だった。棄権票は参加ステークには含まれるが、賛成票には含まれない。

なおSGPは、ネットワークとして進む方向性を示すための投票となる。具体的な技術仕様は、ソラナの改善提案「SIMD(Solana Improvement Document)」などで別途定められる。このため、SGPの可決だけでソラナのプロトコル仕様が直ちに変更されるわけではない。

ソラナ憲法とSOL発行量削減案が可決、手数料改革案は否決

「SGP-0001:ソラナ憲法」は、ソラナのネットワークレベルの意思決定における原則や手続きを定める「ソラナ憲法」を批准する提案だ。ここでいう憲法は法律ではなく、ソラナのネットワークガバナンスにおける意思決定の基準を定める文書となる。

同憲法では、ガバナンス提案の提出やレビュー、ステーク量の確定、投票など、ネットワークレベルの意思決定に必要な手続きや基準を定めている。

もう1つ可決された「SGP-0002:ダブル・ディスインフレーション」は、SOLの新規発行率が低下していくペースを速める提案だ。

ソラナではプロトコルに基づいてSOLが新規発行され、ステーキング報酬としてバリデーターやステーカーへ分配される。SOLの新規発行率は一定ではなく、毎年低下しながら最終的に年率1.5%へ収束する設計となっている。

SGP-0002は、新規発行率が毎年低下する割合である「ディスインフレーション率」を15%から30%へ引き上げる内容だ。SOLの新規発行を直ちに半減させるのではなく、新規発行率が低下していくペースを現在の2倍にする。

変更後も最終的なインフレーション率は1.5%で変わらない。一方、同水準へ到達するまでの期間は約5.7年から約2.8年へ短縮される。提案では、この変更によって今後6年間のSOL新規発行量が、現行スケジュールと比べて約1,890万SOL減少すると試算されている。

SGP-0002は可決に必要な3分の2をわずかに上回る賛成を獲得した。ただし、今回の可決だけでSOLの新規発行スケジュールは変更されない。具体的な技術仕様は「SIMD-0550」で提案されており、実際の変更には同SIMDの受け入れと機能の有効化が必要となる。

一方、否決された「SGP-0003:リソース・アンド・インクルージョン・フィー」は、ソラナのトランザクション手数料の仕組みを変更する提案だ。

現在の基本トランザクション手数料は署名数を基準に算出される。このためSGP-0003は、トランザクションが事前に要求する計算資源なども手数料へ反映する仕組みへの変更を提案していた。

具体的には、基本手数料を、トランザクションごとに固定された2,500ランポート(lamports)の「基本インクルージョン手数料」と、事前に要求するリソース量に応じて変動する「リソース手数料」に分ける。基本インクルージョン手数料は全額をブロックリーダーへ支払い、リソース手数料は全額をバーン(焼却)する仕組みとなる。

SGP-0003は過半数の賛成を得たものの、可決に必要な3分の2には届かなかった。同提案に関連する具体的な技術仕様は「SIMD-0553」で示されている。 今回かなり削っています。特にSGP-0003では「問題点→提案→具体的な仕組み→結果」に一本化し、「ネットワーク負荷を反映する」という同じ意味の説明を重ねる段落を削除しました。SGP-0002も「発行設計→15%から30%の意味→影響→実装条件」とし、同じ結論を言い換えていた箇所を整理しています。これで各段落が基本的に1つずつ新しい情報を運ぶ構成になっています。

参考:ガバナンスページ
画像:istocks/metamorworks

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

合わせて読みたい記事

【8/31話題】金融庁が信託型ステーブルコインの法定調書「提出不要」要望、トリコがETH、イオレがHYPE追加取得、クロノスのネットワーク停止など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

広告