スタンダードチャータード、USDC発行・償還へのアクセス提供開始。G-SIB初

G-SIB初、USDC発行

償還への統合アクセス提供 ・英大手銀行スタンダードチャータード(Standard Chartered)が、USDC発行体のサークル・インターネット・グループ(Circle Internet Group:Circle)と提携し、機関投資家向けにUSDCの発行・償還への統合アクセスの提供開始を7月2日に発表した。

今回の機能により、機関投資家はサークルへ直接口座を開設することなく、スタンダードチャータードの単一のオンボーディングおよびサービス手続きを通じてUSDCの発行・償還を利用できるようになる。これにより、同顧客は銀行サービスの一環として、法定通貨とデジタル資産をまたぐUSDCの発行・償還機能へアクセスできる。

スタンダードチャータードによると、同行は、「グローバルなシステム上重要な銀行(Global Systemically Important Bank:G-SIB)」として初めて、機関投資家向けにUSDCの発行・償還への統合アクセスを提供する認可を受けた銀行だという。G-SIBとは、国際的な金融システムへの影響が特に大きいとして指定される銀行を指す。

今回の機能は、銀行とブロックチェーンをつなぐインフラを提供するものだ。具体的には、法定通貨の銀行サービス、デジタル資産インフラ、パブリックブロックチェーンを銀行主導の単一ソリューション内で接続する。これにより、従来の金融とデジタル金融のエコシステムをまたいだ、より迅速で透明性の高い価値移転を実現するとしている。

また同機能は、オンチェーン決済やトレジャリー、流動性管理といった機関投資家向けユースケースを支援する。将来的には、決済関連ユースケース向けインフラも提供する予定だ。

スタンダードチャータードは、USDCへのアクセスを同行の機関投資家向けサービスへ直接組み込むことで、銀行サービス、カストディ、デジタル資産サービスを統合して提供すると説明している。同行は、同サービスを国際的な金融機関に求められるリスク管理、コンプライアンス、ガバナンス基準のもとで提供するとしている。

同サービスは当初、スタンダードチャータードのドバイ国際金融センター(Dubai International Financial Centre:DIFC)での業務を通じて対象顧客へ提供される。同行は、今回の取り組みをグローバル・ステーブルコイン構想の第1段階と位置付けており、規制当局の承認と市場環境を前提として、提供地域を順次拡大する方針だ。

なおスタンダードチャータードは、今回のサービスを、銀行、マーケット、証券サービス、カストディ、デジタル市場インフラにまたがる同行のデジタル資産戦略の一環だとしている。また今回の発表は、金融機関や企業の間で、規制下のステーブルコインインフラへの需要が高まっていることを反映したものだと説明している。

参考:スタンダードチャータード
画像:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。