【取材】ビットバンク、ソラナ(SOL)基盤のオラクルと提携

ビットバンク、ソラナ(SOL)基盤のオラクルと提携

日本の暗号資産(仮想通貨)取引所ビットバンク(bitbank)が、ソラナ(SOL)基盤のオラクルネットワーク「ピス・ネットワーク(Pyth Network)」と提携したことを7月20日に発表した。

「ピス・ネットワーク」は、暗号資産、株式、FX、コモディティの市場データをDeFiの世界に供給するオラクルだという。そして現在「ピス・ネットワーク」は60以上の証券取引所、金融取引会社、暗号資産関連企業から価格データを調達し、オンチェーンで集約し、オフチェーンおよびオンチェーンで正確な市場価格を提供しているとのことだ。

ビットバンクの創業者兼CEOである廣末紀之氏は、次のようにコメントしている。

「タイムリーで透明性の高いデータは、金融分野における活発なエコシステムを作るための基礎となるものです。ピス・ネットワークは、DeFiにおいて信頼性の高い市場データ基盤を提供する可能性があると信じており、この取り組みに参加することを楽しみにしています」

加筆:7月22日11時40分

ビットバンク営業部フロントチームへ取材

あたらしい経済編集部は、ビットバンク営業部フロントチームへ取材を行った。

−Pyth Networkとは、具体的にどのような提携をしたのでしょうか?

Pyth Networkは価格フィードを流し、その対価としてデータ手数料の一部を獲得する”パブリッシャー”、それら価格フィードを読み、スマートコントラクトやdAppsにデータを組み込み活用する”コンシューマー”、特定のプライスフィードとパブリッシャーにトークンをステーキングし、オラクルが不正確な場合にそのステークを失う可能性と引き換えにデータフィーの報酬を得ることができる”デリゲーター”、という3つのタイプのプレイヤーで構成されています。この度ビットバンクはパブリッシャーとして、ネットワークにbitbankの価格データを配信する予定です。

−なぜPyth Networkとの提携を行なったのでしょうか?

暗号資産のオラクルは正確・即時的・公正な価格を配信する上で必要不可欠は存在であり、Pyth NetworkはDeFi/dAppsの領域にて次世代のオラクルモデルを構築するプロジェクトとして、多くの取引所や機関投資家により注目を集めております。ビットバンクもデータを配信することでそれら領域の発展に貢献する目的で参加を決めました。

−暗号資産の公正価値を評価する上で、現在オラクルはどんな役割を果たしているのでしょうか?

オンチェーンとオフチェーンのデータの接点であるオラクルは、それ自体がデータの集約点であるが故に、単一障害点になる可能性に加え、オラクルの運営会社が公正なデータを提供し続けているという信頼があって初めて成り立ちます。

従来の金融市場では特定のプレイヤーがライブとヒストリカルの両方の価格フィードに対する厳格な管理とアクセスを維持しており、最もタイムリーで正確、かつ価値のある情報にアクセスすることができるユーザーは限定されております。

暗号資産やブロックチェーンが目指す世界では、これらデータは特定のユーザーにのみ独占されるべきではないという思想に基づいており、それらを担保するために公正なルールと信頼のできるシステムを持ち合わせたオラクルの存在は必要不可欠になります。

参考:ビットバンク
デザイン:一本寿和
images:iStocks/royyimzy・shironosov

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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