BTCBOX買収の香港レドットペイ、年末までに米IPO書類の非公開提出を検討か=報道

上場前の資金調達も協議

香港を拠点にステーブルコイン決済サービスを提供するレドットペイ(RedotPay)が、2026年末までに米国での新規株式公開(IPO)に向けた書類の非公開提出を検討している。米「ブルームバーグ(Bloomberg)」が、事情に詳しい関係者の話として10月26日(日本時間27日)に報じた。

非公開提出は、IPO関連書類を一般公開する前に、米証券取引委員会(SEC)からフィードバックを受けられる手続きだ。

報道によると、レドットペイは上場前の資金調達についても投資家と協議を続けている。この資金調達で想定される企業評価額は、40億ドル(約6,318億円)から50億ドル(約7,898億円)だという。

またレドットペイは、JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)、ジェフリーズ(Jefferies)、バークレイズ(Barclays)とIPOに向けて協力しているとされる。関係者の1人によると、IPOでは50億ドル(約7,898億円)以上の企業評価額を目指しているという。

ただし、協議は流動的で、書類の提出時期が変更される可能性もあるとのこと。レドットペイはブルームバーグのコメント要請に回答していない。

レドットペイは2023年設立のフィンテック企業だ。実物カードやバーチャルカードを通じ、暗号資産(仮想通貨)を日常の買い物などに利用できるサービスを提供しており、事業の多くはステーブルコインに関連している。

ブルームバーグによると、レドットペイの顧客数は世界で900万人超、従業員数は280人となっている。直近の売上高を年換算した規模は1億8,000万ドル(約284億円)超に達したという。また、2026年1~9月の売上高は前年同期比50%超増加し、営業利益率も50%を上回ったとされる。

レドットペイは9月28日、将来の上場の可能性に備える取り組みの一環として、4大会計事務所の1つによる財務監査を完了したと発表していた。監査対象は2025年12月31日までの2事業年度の連結財務諸表で、米国会計基準(US GAAP)に基づき適正に表示されているとする無限定適正意見を受けたという。

同社は、先行して実施したマネーロンダリング・テロ資金供与対策(AML/CFT)の独立レビューと合わせ、国際展開や将来の上場に向けた体制整備と位置付けている。

日本では、レドットペイグループが国内の暗号資産交換業者であるBTCボックスを買収したと、10月20日更新の公式告知で明らかにしている。今後はBTCボックスを通じて、日本の法令に準拠したサービスの提供準備を進め、親会社として資金面や技術面などで支援する方針だ。

一方、同グループは、日本の暗号資産交換業などの登録を取得しておらず、日本居住者向けの現行サービスが関連法令の要件を満たしていないと説明している。日本での新規会員登録とアプリ配信は停止済みで、既存利用者向けサービスも順次制限し、最終的に終了する予定だ。BTCボックスを通じて提供するサービスの詳細や開始時期は、今後案内するとしている。

参考:ブルームバーグ・レドットペイ(財務監査)・レドットペイ(日本向け告知)
画像:PIXTA

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。