ハイパーリキッド・ポリシー・センター、CFTCに予測市場規則で意見提出。分散型市場への制度対応を要請

HPCが分散型予測市場へのアクセス確保を要請

ハイパーリキッド・ポリシー・センター(Hyperliquid Policy Center:HPC)が、米商品先物取引委員会(Commodity Futures Trading Commission:CFTC)の予測市場に関する事前規則制定通知(ANPRM)に対し、コメントレターを提出した。HPCが4月30日に公式Xアカウントで公表した。

HPCは、分散型取引所(DEX)「ハイパーリキッド(Hyperliquid)」を含む分散型市場インフラに関する政策研究・提言を行う独立した組織だ。ハイパーリキッドを含む分散型市場インフラを対象に、米国の立法関係者や規制当局に対して調査研究や政策提言を行っている。

今回のCFTCのANPRMについてHPCは、主にCFTC登録の指定契約市場(DCM)やスワップ執行施設(SEF)として運営される予測市場を念頭に置いたものだと位置づけている。これについてHPCは、明確なルール整備は必要な第一歩だとの認識を示した。また同コメントでは、パブリックかつパーミッションレスなブロックチェーン上に構築される分散型予測市場についても、CFTCの監督下で利用できる明確な制度上の道筋が必要だと指摘している。

予測市場についてHPCは、連邦デリバティブ規制の枠組みにおける自然な進化形の一つと位置付けている。同団体は、予測市場が現実世界の出来事に対する経済的エクスポージャーを直接的に扱う手段となり得ると説明している。また、分散した情報を価格として集約する機能を持つ点にも言及している。

さらに同団体は、予測市場の価格データがすでにトレーディング端末や金融・ニュースメディア、ソーシャルメディアなどで活用されていると指摘した。

なお、ハイパーリキッドは、5月2日に将来の出来事や条件の結果を取引可能にする仕組みとして「アウトカムマーケッツ(Outcome Markets:HIP-4)」をローンチしている。

同機能は、ハイパーリキッドにおける提案「HIP-4」に基づくものだ。HIP-4は、同プラットフォーム上で将来の出来事や条件の結果を取引可能にする仕組みとして、これまでリサーチやテスト段階で言及されてきた。今回公開されたアウトカムマーケッツは、その実装にあたる。

アウトカムマーケッツでは、あらかじめ定められた条件の達成有無によって価値が決まるアウトカム契約として設計されている。これにより、ユーザーは将来のイベントや状態に対する経済的エクスポージャーを直接的に扱うことが可能となるとのこと。

HPCは、米国の市場参加者がハイパーリキッドおよびHIP-4アウトカム市場へアクセスできる環境の整備や、開発者に対する規制の明確性の確保を重視しているとしている。今後もCFTCとの対話を継続する方針だ。

日本でも「ブロックチェーン予測市場」が国会で議論に

予測市場を巡っては、日本国内でも議論が始まっている。国民民主党の原田ひでかず参議院議員が、4月21日の参議院財政金融委員会において「ブロックチェーン予測市場」について質問した。

同議員は、ポリマーケット(Polymarket)などを例に、予測市場が経済指標や金融政策、天候などに関する予測を取引する市場として活用されている点に言及した。また、経済予測や災害リスクのヘッジ、価格発見機能といった観点から、日本における社会的活用の可能性について見解を求めた。

これに対し金融庁は、賭けの対象になるような予測市場については、現在、金融庁の所管する規制法はないと説明した。その上で、賭博罪との関係や、金融商品取引法などの保護公益との関係を含めて多くの論点があることから、慎重に検討する必要があるとの認識を示している。

画像:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。