ビットコイン市場は薄商い、DOGEはツイッターアイコン変更で一時高騰も現在上昇前価格に(暗号資産 週間マーケットレポート 4/10号)

特集 暗号資産 週間マーケットレポート

4/2~4/8週のサマリー

  • 暗号資産市場はイースターを控え薄商いとなった
  • 経済指標は低調、市場センチメントは緩やかな悪化
  • Twitterのアイコンが一時的* に柴犬「かぼす」に変わったことでドージコインが上昇 *2023/4/3~4/7

暗号資産市場概況

4/2~ 4/8週におけるBTC/JPYの週足終値は前週比▲2.42%の3,694,600円、ETH/JPYの週足終値は同+1.35%の245,340円となった(※終値は4/8の当社現物EOD[4/9 6:59:59]レートMid値)。

雇用統計を中心に経済指標が数多く発表された週であったが、イースターを控えて市場参加者が少なく、各種イベント前のポジション調整フロー中心の動意薄の展開となった。

指標を振り返ると、ISM製造業とISMサービスなどが軒並み低調で、金や債券などの安全資産が素直に買われた。雇用に関してはJOLTS(雇用動態調査)が予想比で悪く、失業保険申請件数は増加傾向にあるものの失業率は過度に増加するということはないといった、緩やかだが悪化している内容であった。

暗号資産市場では、イーロン・マスク氏がTwitterのアイコンを青い鳥からドージコインのシンボルである柴犬「かぼす」に変更したことがきっかけとなり、DOGE/USDが35%以上上昇した後に上昇前の価格まで下落するという、大きな値動きが見られた。マスク氏はドージコインを支持していることが知られており、今回の件に関しては、Twitterユーザーから「Twitterを買収したらアイコンを鳥からドージに替えてくれ」というリクエストに応えた動きとなっている。

今週はCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)といった物価に関する指標や、イーサリアムの「Shanghai(上海)」アップグレードが注目となる。12日夜にCPIの発表があり、13日朝にShanghaiアップグレードの実装が想定されているため、この期間は特に値動きに注意したい。

1:BTC/USD週間チャート(30分足)

TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

2:BTC/JPY週間チャート(30分足)

TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

4/2~4/8週の主な出来事

4/9~4/15週の主な予定

今週のひとこと「Shanghai(上海)」アップグレード

今週は、イーサリアム(ETH)の「Shanghai(上海)」と呼ばれるアップグレードが4月13日午前6時30分頃に実施される見込みです(Blocknativeのカウントダウンより)。このアップグレードは、昨年9月の「Merge」以来の大規模なもので、多くの市場参加者から注目を集めています。

今回のアップグレードにおける最大の変更点は、2020年12月以来、2年以上にわたりロックされていたイーサリアムならびにステーキング報酬を、バリデーターが引き出せるようになることです。現在ロックされているイーサリアムの数量は約1,810万枚(4.3兆円規模)に及んでいます

長くステーキングされていたイーサリアムのロックが解除されることで、アップグレード後は高い流動性が供給され、短期的に価格が下落するだろうとの予想が存在します。一方で、ステーキングされているイーサリアムの平均取得単価は約2,136ドル(2023年4月10日時点。Glassnode社のデータより算出)であることから、現在価格(約1,830ドル)での売却は発生しにくいのではないかとの見方も存在しています。

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この記事の著者・インタビューイ

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