「そうだったのかブロックチェーン」Ep.9
このポッドキャスト番組では、日銀・金融庁で銀行監督の経歴をもち、現在は周南公立大学情報科学部でブロックチェーンについての教鞭をとる内田善彦と、グルメアプリのファウンダーとして、Web2サービスにブロックチェーンを掛け合わせWeb3事業を構築したキャリアを持つ酒井勇也、そしてクリプト専門メディア「あたらしい経済」副編集長の大津賀新也の3人が、ブロックチェーンについて知っておべきことを紹介します。
第9回目となる今回は、前回に引き続き、トークンの「換金可能性」について議論しました。
前回は、一物一価や無裁定といった考え方を手がかりに、トークンの価値と価格の違いを整理しました。今回はそこに「時間」の概念を加え、日本円における金利や債券の仕組みから、今日の1円と将来の1円がどのようにつながっているのかを考えました。
日本円では「今日の1円」と「明日の1円」が金利でつながっており、その時間の概念を表現するのが債券や株式といった有価証券です。債券は満期と金利が決まっているのに対し、株式には満期がなく、価値の源泉は配当や残余財産の分配、そして議決権にあると整理しました。
そのうえで注目したのが、日本の株式会社およそ300万社のうち上場企業はわずか0.1%で、残る99%を占める「上場する気のない」非上場株式の存在です。その株式は無裁定・一物一価の世界とは無縁で、社長や親戚、取引先が「つながり」や「応援」として保有しており、値段はつかないが1枚2枚とは数えられ、会社ごとに解釈も異なる。この非上場株式こそトークンに酷似しているのではないか、という視点から考えていきました。
なお第8回から第11回では、貨幣とトークンの関係や貨幣そのものを突き詰めて考えた先にある「トークンの本質」に迫ります。
次回、第10回目は2026年7月21日に配信予定です。
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出演者
内田善彦
1994~2023年日本銀行。金融研究所・企画役、金融機構局・企画役(グループ長)等。金融機関のリスク管理・経営管理に関して様々な角度から考察を加える。この間、金融庁、大阪大学、東京大学でも勤務。2023年6月〜11月株式会社クエストリー取締役、2024年4月〜12月カシェイ取締役として、web3スタートアップに経営者として参画。現在は、周南公立大学情報科学部教授(2023年6月から)として教鞭を執る傍ら、株式会社サイバーリンクス社外取締役(2024年3月から)としてデジタルIDや電子署名関連のビジネス等を推進するほか、株式会社ゆいづむ代表取締役(2025年10月から)としてブロックチェーン活用に関連するコンサルティングを行う。
Xアカウント:https://x.com/uchida_tomato
酒井勇也
学生時代に株式会社SARAHを共同創業。日本最大級のメニュー特化型グルメアプリ「SARAH」に加え、大手食品メーカー向けの外食ビッグデータサービス「FoodDataBank」を構築した。COOとして累計10億円の資金調達やM&A、PMIを主導。2019年より、SARAHのWeb3化を主導。食・ヘルスケアのデータ管理に特化したレイヤー1独自ブロックチェーン「ONIGIRI Chain」の開発や、トークンエコノミーを構築した。2025年の代表取締役退任を経て独立。現在は、実需を伴うブロックチェーン活用やWeb3事業の社会実装に特化したコンサルティングを展開している。
Xアカウント:https://x.com/skyuya03
聞き手:あたらしい経済 副編集長 大津賀新也
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