アメリカや中国が10年後に無くなる!? 仮想通貨と国家の未来

特集 天才エンジニア河崎純真には見えるブロックチェーンの未来

河崎純真

仮想通貨の未来

—どうしても投機的な意味合いで仮想通貨の価格を気にしている方が現状は多いのではと思っています。河崎さんはこれから仮想通貨の価格はどうなると思いますか?

短いスパンでも仮想通貨の価値はまだ上がると思っています。1BTCが400万円ぐらいになると予想しています。その理由は、現在の仮想通貨市場がデリバティブ市場との乖離がまだまだ結構大きいからです。

「ビットコイン市場」は昨年50兆円ぐらいまでになりました。

みなさんは全世界の富の総量をご存知でしょうか?世界中の「銀」の価値の総量は1.4兆円です。「Apple」の市場価値がだいたい70兆円。「アメリカの連邦予算」は500兆円。全世界の「現金預金」も500兆円。「金」の価値の総量は800兆円。そして「不動産の価値」の総量は800兆円。

ここまでは実態ありきの市場です。

そして「株式市場」は7000兆円くらいです。7000兆円のうち約半分はアメリカです。そして株式市場の2.5倍大きいのが「国債」です。国債は1京8000兆円あります。Appleを200個以上育てないと全世界の国の借金が返せない。

最後に「デリバティブ市場」です。金融派生商品の市場ですね。ローンや保険などの商品の市場ですが、それがどれくらいのサイズかというと17京6000兆円なのです。

デリバティブ市場など「実態のない経済」が仮想通貨に変わっていく

ビットコインの市場規模は50兆円。実態のある経済の市場規模は3000兆円。そして実態がない経済は17京。

では実態のない経済は何によって担保されていますか?

実態のない経済は、国や会社によって担保されています。ただ、その国や会社も、もしミサイルが落ちたら無くなります。

しかしブロックチェーンは、ミサイルが落ちても無くならない。

私は実態のない経済圏の資産が、仮想通貨に変わっていくため、長期的に見て仮想通貨の価格はまだまだ上がると私は考えています。

さらに仮想通貨の技術革新は進む

またさらに仮想通貨、ブロックチェーンの技術革新が進むという点も見逃せません。

決済用のチェーン、例えばイーサリアムであればプラズマ、ビットコインのライトニングネットワークなどが進めば、確実に多様な用途でマイクロペイメントを実現出来るようになります。取引がもっともっと高速になる。そうなると新しい決済技術が圧倒的に広がってきます。

国家が管理していようが、ブロックチェーンが管理していようが、どちらも安心だというふうになると、みんなブロックチェーンを利用するようになります。そうするとその仕組みに投資が増えますし、また開発されて利用されやすくなるという循環になります。そうなると仮想通貨市場が今の10倍、100倍、1,000倍になります。

まず5年後には、ブロックチェーン技術ベースの通貨が一般で流通され、スーパーやコンビニで使えるようになります。

国家の未来。10年後はアメリカや中国などの大国は残っていない!?

—国家という概念はこれから先の未来どうなるのでしょうか?

大規模な国家は解体され始めて、小規模な国家が生まれると思います。個人的な意見ですが、10年後はアメリカや中国は少なくとも今の形では残っていないのではないかと思っています。

現在ブロックチェーンの仮想通貨系の話では、米国や中国は規制を連ねています。既得権益のある国家が規制をしてきている状態です。だから、これらの国の国民は今後どんどんと動きづらくなってくるでしょう。

一方で、エストニア、スイス、シンガポール、ドバイなどは、仮想通貨やブロックチェーンを国がどんどんエスティメート(評価)しているのです。

既存の中央集権の仕組みで国が管理しているものは、有事になれば非常に安定性がなく、データが消えてしまう可能性が高いため安全ではありません。一方、圧倒的に安全性が高い仕組みであるブロックチェーンを使っている国の方が、信用が出来るようになる。

行政が作ったどんな改ざん防止制度よりも、改ざんがない公平に担保されている仕組みを小国が活用し出すとします。

そうなると世界の資本家たちは、その時どちらに資産を預けたいと思うでしょうか?

答えは明快です。ブロックチェーンを採用している国を選ぶでしょう。この流れに一番のりたいのは資本家です。なぜならお金をたくさん持っていて、今の国際金融資本にのらなくていいなら、そうしますよね。そのスピードは、みなさんが思ったより早いのではないかなと思います。

小国と大国のパワーバランスが変わる

現在すでにクルドコインやカタルーニャコインなど、いろいろな地域共同体が独自仮想通貨を作り出して、新しい共同体を生み出しています。資本家たちのそれらの共同体に対する投資、投機が高まっています。

そういった共同体は新しいテクノロジーや社会勢力にしがらみがないため、新しい技術をどんどん取り入れて、吸収して、どんどん成長していきます。猛烈なスピードで成長出来るので、それが5年、10年成長し始めると、今の小国と大国のパワーバランスも変わってくるのです。

大国が規制をかけても、当面はストップ出来ないです。なぜならブロックチェーンだからです。仮に大国が軍事力を持っていたとしても、止められないのですよ。

また仮に中国がファイアーウォールで止めるという意見があるかもしれないです。でもそれは難しいと思っています。なぜなら既存のネットワークがあるからです。ネットワークを止めれば自分の首を絞めることになりますから、あまり現実的ではありません。

それを先進的に進めている国もしくは地域共同体がどんどん成長すると、小国が大国並みの財力やパワーを持つようになります。

そうなってくると現在の大国の存在価値は、弱くなっていくと思っています。

人類の未来は幸せか

—そんな未来は、人類にとって今より幸せなのでしょうか?

確実に幸せだと思います。まず現在よりも明らかに選択肢が増えます。選択肢が増えた上で道筋も増えるのです。よりいろいろな人々が生きやすい世界なのではと思います。不安感も少なく、生きやすい世界です。

学校や地域や国などという概念ではなくても、コミュニティを作ることができ、そしてそれが無数にあって選ぶことが出来るので、ストレスが少ないはずです。

(第4回最終回につづく)

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編集:設楽悠介(幻冬舎)

本メディアの記事は投資を促したり、特定サービスへの勧誘を目的としたものではありません。また仮想通貨などの投資にはリスクがあります。十分にその点を考慮し、読者の判断で行ってください。本メディア、執筆者、幻冬舎は本メディアの情報において生じた一切の損害の責任を、は負いません。

この記事の著者

河崎純真

GIFTED AGENT株式会社 代表取締役社長
1991年生まれ。子供時代に、母親がアスペルガー症候群の診断を受け、障害者だからという理由で才能を活かす事が出来ない社会に問題意識を持つ。高校同等程度認定試験を中学卒業と同時に取得。 中学卒業後からエンジニアの知識を活かして働き始めた。
FXや株の自動売買システムや、物流ポータルサイトの開発運用、医療法人でのクラウド電子カルテの開発などを行った。17歳の時にTwitterの魅力に触れ、Q&AなうというリアルタイムQ&Aサービスのベンチャーに参画。18歳の時にOKWaveへ3000万円で事業売却を行った。
慶應義塾大学に入学後、創業メンバーとして1800万人のユーザーを持つ「Tokyo Otaku Mode」を代表とした複数のITベンチャーの立ち上げ、事業売却、役員業務等に携わる。現在は「GIFTED AGENT株式会社」「Common OS」などの事業を手掛ける。

GIFTED AGENT株式会社 代表取締役社長
1991年生まれ。子供時代に、母親がアスペルガー症候群の診断を受け、障害者だからという理由で才能を活かす事が出来ない社会に問題意識を持つ。高校同等程度認定試験を中学卒業と同時に取得。 中学卒業後からエンジニアの知識を活かして働き始めた。
FXや株の自動売買システムや、物流ポータルサイトの開発運用、医療法人でのクラウド電子カルテの開発などを行った。17歳の時にTwitterの魅力に触れ、Q&AなうというリアルタイムQ&Aサービスのベンチャーに参画。18歳の時にOKWaveへ3000万円で事業売却を行った。
慶應義塾大学に入学後、創業メンバーとして1800万人のユーザーを持つ「Tokyo Otaku Mode」を代表とした複数のITベンチャーの立ち上げ、事業売却、役員業務等に携わる。現在は「GIFTED AGENT株式会社」「Common OS」などの事業を手掛ける。

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ブロックチェーンに出会う前は、50年かけないと今の社会システムは変えられないと思っていたんですよね。国民国家資本主義社会システムの中でどうやって新しい仕組みを作ろうかと思考錯していた。でもブロックチェーンに触れて、このテクノロジーで新しい社会システムを作れると確信しました。